父・優作さんを語る…龍平、翔太が兄弟初共演

[ 2009年10月14日 06:00 ]

松田優作さんのドキュメンタリー映画「SOUL RED 松田優作」に出演し亡き父を語る松田翔太

 故松田優作さんの生誕60年と没後20年を記念して製作されたドキュメンタリー映画「SOUL RED 松田優作」(監督御法川修)で、長男・龍平(26)と次男・翔太(24)が初めて兄弟共演を果たした。同じ道を歩み、偉大な父について語っている。妻で女優の美由紀(48)が製作し、命日の11月6日に公開される。

 龍平と翔太が初めて、そろってカメラの前に立ち、同じフィルムの中に収まった。
 「SOUL RED…」は、優作さんの最初で最後の公式ドキュメンタリー映画。過去の作品やインタビューを通して、生きざまや軌跡をたどる。ハリウッドデビュー作「ブラック・レイン」の共演者、アンディ・ガルシア(53)や、遺作となったドラマ「華麗なる追跡」で共演した香川照之(43)らも思い出を語る。
 銀幕の中では、龍平が「オヤジが生きてた頃に言われたことは、4、5歳だったけど、覚えていたりする。それを道しるべに生きてきた部分もある」と振り返る。翔太は「1回もオヤジのことでぶれる話を聞いたことがない。そういうことが僕の中で一番美しい美学」と打ち明けている。
 2人はこれまで、父について進んで語ろうとはしなかった。翔太は昨年、スポニチ本紙のインタビューで「(優作さんの息子だから演技ができて当然と思われることは)結構あるんで悔しかった」と語っていた。8月の製作発表の時点では、出演が固まっていなかった。
 美由紀も、出演するよう促すと、2人とも一度はためらったことを明かし「成長過程の自分たちが、“俳優松田優作”に対して、何を語っていいかという戸惑いだと思う」と代弁。息子たちには「(これからは)妻としてではなく、表現者として(映画と)向き合いたい。それにはあなたたちとあなたたちのお父さんが必要」と説得し、理解を得たという。母親として「これまでも子供3人と私で頑張ってきた。家族として結束感は強い」と話しており、龍平、翔太にとっても、俳優人生の中で大きな転機となったはずだ。

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2009年10月14日のニュース