“スパイ罪”の婚約者姿見せずも…カンヌで話題映画上映

[ 2009年5月15日 08:41 ]

 イランでスパイ罪に問われ、11日にほぼ3カ月半ぶりに釈放された日系米国人記者、ロクサナ・サベリさん(32)が共同で脚本を執筆した映画「ペルシャ猫を誰も知らない」が14日、開催中のカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で上映された。

 映画の監督は、サベリさんの婚約者でイラン人のバフマン・ゴバディ氏。ゴバディ氏は上映会場にスタッフらとともに姿を見せたが、釈放間もないサベリさんは晴れ舞台に立てなかった。監督によると、サベリさんはカンヌに来られないことを残念がっていたという。
 映画は、イランの保守的な文化当局者と衝突し、収監される2人のイラン人ミュージシャンの物語。イラン国内での撮影も17日間でゲリラ的に行われ、期間中スタッフが2度にわたり拘束されたという。ゴバディ監督は「この映画が、イランで公開されることは100パーセントあり得ない」とカンヌで表明した。
 監督によると、サベリさんは数日中にもイランから出国する見通しという。
 ゴバディ監督は2000年に、映画「酔っぱらった馬の時間」をカンヌ映画祭に出品。「カメラドール」(金のカメラ)賞を受賞している。(共同)

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2009年5月15日のニュース