清志郎 武道館で3時間「完全復活祭」

[ 2008年2月11日 06:00 ]

日本武道館で熱唱する忌野清志郎

 喉頭(こうとう)がんから復帰したロックシンガー、忌野清志郎(56)が10日、東京・千代田区の日本武道館で「完全復活祭」と題した記念ライブを行った。06年7月に治療のため活動を休止してから初の単独公演。「帰ってきたぜ、ベイベェー!」と完全復活を宣言すると、待っていてくれたファンに「愛してま~す!」と何度も感謝。3時間にわたって全力で歌い続けた。

 注目の第1声は「熱いぜベイベェ~」。ほぼ中央にステージを設け、四方すべてを埋め尽くした観客は1万3900人。開演前から手拍子が鳴り、歓声が響き渡るなど大興奮だ。

 「帰ってきたぜ、ベイベェ~」と復活宣言が飛び出た後はファンへの感謝の言葉が続いた。「応援してくれたすべての人に感謝です。勇気を与えてくれてありがとう」

 06年7月にがんを公表した際「またいつか会いましょう。夢を忘れずに」と残し、闘病生活に入った。「ここに戻ってくることを夢みてくれた人たち、愛してま~す!」と、その時の言葉を振り返るようにファンへの思いを爆発させた。

 オープニングでは、抗がん剤の副作用でツルツルになった頭髪が徐々に生えそろい“復活”するまでをスライド写真で紹介。病魔と闘った日々をありのまま公開した。

 ギターの仲井戸麗市、ドラムスの新井田耕造などRCサクセション時代の仲間も集結。36年前の初のヒット曲「ぼくの好きな先生」を歌うと客席で見守っていた、モデルの恩師・小林晴雄元教諭(76)の目が潤んだ。竹中直人、細野晴臣など多くの友人が訪れ、正面の客席には最愛の家族3人の姿も。

 全24曲を歌い終えると壇上に長男竜平さん(19)と長女百世さん(16)が現れ、花束をプレゼント。「なぜここで出すんだあ!家族を」と照れまくり。百世さんはそんな父の姿に何度も目をぬぐった。

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2008年2月11日のニュース