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歴史的大逆転!堤聖也が伝説ドネア討ち「めちゃくちゃ強かった。左フック…これがレジェンドのパンチかと」

[ 2025年12月17日 21:54 ]

WBA世界バンタム級タイトルマッチ   王者・堤聖也(角海老宝石)<12回戦>暫定王者 ノニト・ドネア(フィリピン) ( 2025年12月17日    東京・両国国技館 )

<WBA世界バンタム級タイトルマッチ>ドネア(右)に勝利した堤(撮影・河野 光希)
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 WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)が団体内王座統一戦で同級暫定王者ノニト・ドネア(43=フィリピン)を死闘12回判定2―1で破り、2度目の防衛に成功した。目の手術により約10カ月ぶりとなったリングで暫定王座を吸収し、プロデビューから16戦無敗(13勝3分け)とした。

 「ドネアとやんの?」

 試合約2カ月前の10月下旬。バルガス戦に向けた練習中にドネア戦を告げられた。驚きから始まった戦いに勝利した堤は、興奮冷めやらぬリング上で「ギリギリでしたね…皆さんご心配をおかけしました」と頭を下げ「ドネア選手、めちゃくちゃ強かったです。左フック、めっちゃ強かったです!これがレジェンドのパンチか、と。楽しむ余裕はなかったですけど、終わってみれば楽しかった気もします」でホッとした表情を見せた。

 激闘を振り返り「まあ(序盤)負けの流れが出来上がって。でも僕、負けの流れの試合を何度も経験してきているから“頑張れっ”“頑張れっ”“頑張れっオレ”ってずっと自分に言い聞かせながら頑張りました。あと皆さんの声援のおかげでございます」と声を絞り出した堤。そして今後について「目標としては他の団体の統一戦があるんで…それを目標としてやっていきたいなと思います。あとはスーパーフライ級からレジェンド(井岡)がバンタム級に上げてきているので、もし統一戦が決まらなければ、もう本当ちょっと今日こんな痛々しい試合して、あの…言うのもおこがましいんですけど、統一戦決まらなかったらぜひ挑戦を受けたいなと、戦わせてもらいたいな、というそういう気持ちでございます」と今後の展望を謙遜しながら明かした。

 「僕は今他のボクシング界、凄いスターぞろいだと思ってるんですけど、そういう選手と比べたら目立った強さがありません。一発で倒すパンチもありませんし、見栄えのいいスピードもありません。テクニックもディフェンスもそんなさえてるものはないんですけど、だけど僕はそれでも…積み重ねてきたもので今世界で戦っています。積み重ねてきた自分を信じて、自分の心に持つピストルを信じて、もっともっと強い存在で強いボクサーでありたいと思います。今日は本当ヒヤヒヤさせてしまいましたが、まだまだ頑張っていきますので応援よろしくお願いします。ありがとうございました!」。堤らしい真っすぐで誠実な言葉に場内から割れんばかりの歓声が送られた。

 難敵・ドネアを退け、堤は2度目の防衛に成功した。「勝てば、夢が広がる」と試合前に話していた通り、次戦の候補は、バルガスをはじめ、大みそかにWBA挑戦者決定戦を行う井岡一翔(志成)、WBC王者・井上拓真らの名前が挙がる。26年5月に東京ドームで計画されている井上尚弥(大橋)―中谷潤人(M・T)のビッグマッチの前座に「出たい気持ちはある」と話す堤。一時は日本勢が独占していた世界4団体のバンタム級は、武居由樹(大橋)が敗れ、中谷が返上したことで、王者は2人となった。その中心に、堤がのし上がってきた。

 ◇堤 聖也(つつみ・せいや)1995年(平7)12月24日生まれ、熊本市出身の29歳。中2でボクシングを始め、九州学院高では高校選抜で優勝。平成国際大を経て、18年にプロデビュー。22年6月に日本バンタム級王座を獲得し、4度の防衛に成功。23年12月、井上尚弥の4団体統一を記念して開催された同級タイトルマッチ「モンスタートーナメント」で優勝した。24年10月13日、井上拓真を12回判定で破り初の世界王座を獲得。身長1メートル66、リーチ1メートル64のスイッチヒッター。

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