岩佐を指導するセレス小林会長「今までで一番強い岩佐だといったのを証明できた」

[ 2019年12月8日 15:30 ]

TKO勝ちで世界王者に返り咲いた岩佐(撮影・杉浦大介通信員)
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 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦12回戦は7日、米ニューヨークのバークレイズセンターで行われ、同級1位の岩佐亮佑(29=セレス)が同級3位マーロン・タパレス(27=フィリピン)に11回TKO勝ち。暫定ながら昨年8月以来となる世界王座復帰を果たした。

 試合後、岩佐を指導する元WBA世界スーパーフライ級王者のセレス小林会長(46)が取材に応じた。

 ――岩佐の戦いをどう振り返るか。

 「(タパレスは)5ラウンドくらいでだいぶスタミナ切れているのが分かったんですけど、(岩佐は)入ったところにカウンターを狙われているのが怖かったみたいで、ちょっと行き切れない部分はあった。でも7ラウンドくらいから本人が“もう余裕出てきた”と言っていたし、“パンチもそんなでもない、そこまで強くないな”なんて言って、本人が余裕を持ったんですよね。顔だけ突っ込まないようにすることをまず一番大事にした。(有効だったのは)左のボディー、あと左のフックですよね。(タパレスの)右目が腫れてきていたのはみんな左のフック。あれは練習した形。ボディーも後半は打てるところを打っていたんで、あれも練習通り。あれでだいぶ相手が嫌がってきたんで。で、最後のカウンターは岩佐が一番得意なパンチです。あれはもう無意識に打ったと思います。狙ってないと思います。勝手に打ったと思います」

 ――苦手のサウスポーを攻略したが、具体的にどんな対策を講じたのか。

 「サウスポー同士って、右と違って、(パンチを)絶対に多少もらうんですよ。ジャブも相打ちになったりするし、相打ちが多いんです。岩佐は普段はもらわない選手だから、もらうと“あれ、あれ”と思っちゃうんです。それをサウスポー同士はもらうんだよってこと(を認識させた)。むしろ相手が来た時に離れるんじゃなく、今日やってたと思うけど、中に中に入るっていうのを練習してきた。あれをやるとタバレスみたいな選手はもう打ってこられないんですよ。岩佐って、もらってくるとだんだん焦って、前のめりになって行っちゃうので、それを行かない練習をしました。前に詰めるのではなくて、相手の行く出口をカットして行けないようにするというのを練習しました。あとは連打を打つというのもやってきました。伊藤(雅雪)くんが世界を獲った時にあの連打で倒した。1、2発目は避けられても、3、4発目は当たる。それをずっと俺と一緒に練習してきていて、最後は1発ですけど、(連打は)嫌がっていた。そして、何よりも精神的に強くなった。フィジカルトレーニングもやっているので、押されないという絶対の自信があった。それが後ろに引かなくなった理由ですよね。前を引いてしまっていたのが、今では自信がついたから相手を押していける。その自信をつけるためのフィジカルトレーニングをしてきたのが大きいですよね」

 ――すべてがそろっていた。

 「今までで一番強い岩佐だといったのを証明できたので良かったです」

 ――3回のバッティングでのダウン(判定)は驚いたのでは。

 「ダウン取ってくれたのでラッキー。あれバッティングでしょ。左も出していたんで、まあ、しょうがないですよ。よくある。岩佐に流れが向いている証拠。前向きにとらえました。(コーナーに)岩佐が戻って来た時、“あれ、頭かな”って(笑い)。そういうのも運なので、ダウンで人生変わる場合もありますからね」

 ――フィジカルは具体的にどんなトレーニングを積んだのか。

 「先生についてもらいました。村田くんとか帝拳の選手がみんな行っているところなんですけど、中村先生という人がいて、この先生と週2回とか本当にきつい練習をやっている。僕の専門外なので、専門の先生に見てもらっています」

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