【大学スポーツ】早稲田スポーツ新聞会

早稲田大学【六大学オールスター】宮崎の地でトップ選手が火花散らす

[ 2017年8月30日 06:30 ]

六大学オールスター   SUNフェニックス(明大、立大、早大)6-11OCEANブーゲンビリア(慶大、法大、東大) ( 2017年8月26日    宮崎 )

肩の故障を抱え実戦から遠ざかっていた清水も登板。秋季リーグ戦に向けて巻き返しを誓う(C)早稲田スポーツ新聞会
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 東京六大学から選び抜かれた精鋭たちが連合チームを組み、毎年ハイレベルな戦いを繰り広げる東京六大学オールスターゲーム。ことしの早大からは佐藤晋甫主将(教4=広島・瀬戸内)ら9人が選出され、立大・明大の選手と共に『SUNフェニックス』を結成して慶大・法大・東大の連合チーム『OCEANブーゲンビリア』に挑んだ。序盤の失点が響き、6−11と試合には敗れたが、早大選手の全力プレーは球場に駆け付けた多くの野球ファンの胸を躍らせたことだろう。

 試合は序盤から大きく動いた。先発は開催地・宮崎出身の奈須怜人(社4=宮崎・延岡学園)。岸本朋也(スポ3=大阪・関大北陽)との早大バッテリーで強力打線を封じ込めたいところだったが、制球が定まらない。1回、2つの四球と味方のミスにより1死満塁のピンチを背負うと次打者に走者一掃の左中間適時二塁打を浴び、いきなり3点を献上。その後さらに1点を失い、悔しいマウンドとなった。しかしその裏、早大の主砲二人に好機が訪れる。連続四死球で1死一、二塁となると、この試合4番に座り、豪華な顔触れの中でも屈指の注目度を誇る加藤雅樹(社2=東京・早実)が登場。2球で追い込まれたが粘って外角の直球を左前打とした。しかし、続く佐藤晋は空振り三振に倒れて好機を生かせず。3、4回は大竹耕太郎(スポ4=熊本・済々黌)が登板。不運な当たりで1点は失ったものの、「純粋に楽しんでどんどん腕を振って投げていこう」とオールスターゲームならではの攻めの投球を見せた。

 SUNフェニックスの打線に活気がなく、一方的な展開で進む試合に待ったをかけたのが、奈須と同じく宮崎出身の清水陸生(人4=宮崎大宮)。6回のマウンドに上がると、わずか7球で三者凡退に切って取り、試合の流れを変えてみせた。そして7回、無死満塁で加藤に打席が回る。相手投手は慶大の主戦・高橋佑樹(2年)。「仲がいい相手でもあるので絶対に打ちたかった」と打席に入った加藤だったが、一ゴロに倒れ好機を生かすことはできなかった。それでも8回に早大勢が意地を見せる。マウンドに上がった小島和哉(スポ3=埼玉・浦和学院)が相手打線を三者凡退に封じ込めるとその裏、八木健太郎(スポ4=東京・早実)が3打席連続の出塁となる左翼線二塁打を放った。前打席では、あわや本塁打の大ファウルを放つなど、八木の存在感は際立っていた。

 先発の奈須は苦しいマウンドとなったが、ケガで実戦から遠ざかっていた佐藤晋、清水の戦線復帰、八木の好調ぶり、小島の圧巻の投球などチーム全体を通しては明るい材料も多く見られた。ただ一方で宿敵・慶大の打線の充実ぶりなど、他大のレベルの高さも同時に感じる一戦でもあった。東京六大学秋季リーグ戦開幕も刻一刻と迫っている。トップ選手との対戦で得た経験をチームに還元し、さらなる強化を図りたい。(早稲田スポーツ新聞会 記事・皆川真仁、写真・永池隼人、林大貴)

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