MLB指揮官もスター選手も大谷に肯定的! マイナー登板なし、前例なきオープナー調整にも「Yes」の声

[ 2025年7月16日 01:30 ]

大リーグ新企画「MLB BUZZ」

ドジャース・大谷のブースの前には日米報道陣が殺到した
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 オールスター戦を翌日に控えた14日(日本時間15日)、大リーグを代表する選手、監督らが一堂に会して取材対応したが、話題の中心は二刀流復活を果たしたドジャース大谷翔平投手(31)についてだった。特に2度目の右肘手術からの復帰過程は、リハビリ登板を経ずに球数を制限したメジャー登板を重ねていく前例のないスタイル。もっとも選手、監督らの大半が、この異例の歩みにも肯定的に評価した。(取材・柳原直之、杉浦大介通信員)

 大谷は23年9月に受けた2度目の右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から、6月16日のパドレス戦で投手復帰を果たした。マイナーでのリハビリ登板は行わず、短いイニングを投げる「オープナー」として、ここまで5試合に先発を重ねた。前例のないこのユニークな復帰過程は、オールスター選手、首脳陣からも大方の賛同を得ていた。

 ブレーブスのブライアン・スニトカー監督は「私がロバーツ監督の立場でも同じことをする。マイナーで調整させる必要は全くない。実戦練習しただけで、ほとんどの選手より上。将来殿堂入りする選手なんだから」と全面支持の姿勢を見せた。

 通算224セーブを挙げてきたアストロズの守護神ヘイダーも「打撃で必要とされている。1、2イニング投げてもらってチームを勝たせることができれば十分」と理解を示した。

 ここまで9回を投げ、1失点10奪三振で防御率1.00と、結果を残していることもあり、肯定的な意見が占めた。マイナーでの試運転なしのぶっつけ復帰は、もちろん簡単なことではない。同じ手術の経験者であるタイガースの右腕マイズが「彼がやっていることは、とてつもなく難しいこと。相手と戦いながら、自分の課題に取り組まないといけない」と述べれば、3度もトミー・ジョン手術を経験し、球宴初出場にこぎ着けたレイズのラスムセンも「信じられない。メジャーの舞台でリハビリ登板しているわけだから。地球上でそれができる選手がいるとすれば大谷しかいない」と目を丸くした。球界の常識を壊し続けてきたが、今回の復帰過程でも改めて規格外であることを示した。

 もっとも、今後を懸念する声がないわけではない。匿名を条件に語ったある球界関係者は、「投手復帰後の打撃の質の低下は気になる」とも話した。「30歳を超えて投打の両方をやるのは身体に負担がかかる。打率が下がっているし、パワーにも影響し始める」と警鐘を鳴らした。投手復帰した6月16日は打率.300だったが、現在.276と下降。特に登板翌日は15打数1安打と苦しんでいる。復帰前は70試合で25本塁打と2.8試合に一発だったのに対し、復帰後は25試合で7本塁打は3.6試合で一本と、本塁打のペースも減速している。

 常に懐疑の目を向けられるのは革命児の宿命。今の形の投手復帰が正しかったのか、30代を迎えても二刀流を続けられるのかは、今後のパフォーマンスが歴史となり、物語っていく。

【大谷を称える声】
 ▼パドレス・タティス 大谷の「50―50」達成は別世界の出来事のようだ。誰も達成できないことを成し遂げた。自分もやってみたいけどね。
 ▼ブルワーズ・メギル(リーグ2位21セーブ。カリフォルニア州ロングビーチ出身)エンゼルスファンだから翔平のことは大好き。弟も大ファンなんだ。僕は選手のカードをたくさん集めているんだけど、彼のサインは絶対に欲しい。
 ▼ロイヤルズ・エステベス(エンゼルス時代の大谷の同僚)メジャーの舞台でリハビリ登板をしている。他の誰にもそんなことはできない。彼だからできる。マウンド上では僕が覚えている翔平のままに見える。
 ▼ナショナルズ・ウッド(今季24本塁打)大谷は本当に凄い。僕との対戦では100~102マイル(約161~164キロ)が出ていたし、新しいスライダーも切れていた。打者としては打球がめちゃくちゃ速い。唯一無二の選手。

【ローリー対戦を心待ち】
 大谷に6本差をつけメジャートップの38本塁打をマークしているマリナーズ・ローリーも、投手・大谷の実力を評価する一人だ。100マイル(約161キロ)超の直球や変化球について「ボールにスピンをかけるのがうまい。本当に素晴らしい選手だよ」と評した。ドジャースとは9月26日(日本時間27日)からレギュラーシーズン最終カードの3連戦を控え「9月にシアトルで対戦するかも」と心待ちにした。また、来年3月のWBCに米国代表として出場することを表明。「楽しみにしている。本当に名誉なこと」と連覇を狙う侍ジャパン、大谷に強力なライバルとなる。

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