新フォームで臨むオリックスの8年目左腕・田嶋 抱く充実感と「覆したい」思いとは

[ 2025年2月21日 08:00 ]

独特の投球動作から投げ込む田嶋
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 新たな取り組みに伴う成長を実感しながら、オリックス・田嶋大樹投手(28)が8年目のシーズンへと準備を進めている。例年オフは単独でトレーニングを積んできたが、今オフは初めて他球団選手との合同自主トレに参加。知人を通じて紹介されたスポーツトレーナー・鴻江寿治氏による「鴻江塾」に参加し、そこで学んだ理論を元に、腕を先に顔付近に引いてから投球動作に入る腕主導の新フォームで調整を続けている。

 「今年の一つのテーマで、結果より過程を楽しむことを目標にしていて。今のところ過程も楽しめているので、これはこれでありかなという感じですね」

 今キャンプを迎える心境から、変化があった。「去年までは恐怖の方が勝っていた。“またシーズンが始まるのが怖いな”と。今年は新しいことをやろうと思っているんで、楽しみの方がちょっと大きな部分もある」。初めての合同自主トレで西武・今井や隅田、ソフトボールの上野由岐子ら他競技の選手らとも同じ時を過ごし、朝から晩まで己の成長のために野球漬けになった期間を「本当に僕の求めていた空間。“俺、こういう空間で野球をしたかったんだな”というぐらい、充実した時間でした」と振り返る。

 ここまでの過程は楽しめているからこそ、この先結果を求められる期間でも同様に楽しめるか。左腕にとって最も大きな課題だという。

 「楽しんだ結果、結果が付いてきたって風になったらいいなと。結果を求めて、思い通りの結果を出せる人って一握りだと思うんです。それができている人がS級になっている。柳田さん(ソフトバンク)とか大谷翔平さんとかは、多分僕は到達したいけどできない領域にいるんじゃないかなと思ったりするんですけど、やっぱりそこ(楽しみながら結果を残せる選手)を目指しているんで」

 これまでプロ7年間でNPB通算120試合に登板し、規定投球回にも1度到達(21年)。22年にはキャリアハイの9勝を挙げた。確固とした世界観を持ち、自らの言葉に責任を持つからこそ、公の場で数字の目標は口にしてこなかった。それでも、胸の内に秘めている思いがある。

 「どこかでかみ合っていれば…という思いがある。防御率3・5でも、10勝できていたらすごいって言われるじゃないですか。10勝できていない投手って言われちゃうのが、めちゃくちゃ悔しくて。潜在意識のどこかでは、2桁勝って認めさせたいって思いもあるし、そこに向かってやっているんですけど、そうなると自分で首を絞めるから…。残りの野球人生で(10勝できない投手の評判を)覆したいなと」

 過去数年間の停滞を自覚し、「多分今のままでいったら、あと数年で終わるのは見えている」と感じたからこそ、オフの自主トレで新フォームに取り組んだ。成熟度の増した姿で、周囲に張られた“レッテル”を払しょくする。 (記者コラム・阪井 日向)

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