【甲子園】新庄先輩、やりました!! 西日本短大付が14年ぶり夏1勝 エース村上が140球で完投

[ 2024年8月10日 05:00 ]

第106回全国高校野球選手権大会第3日・1回戦   西日本短大付6―4金足農 ( 2024年8月9日    甲子園 )

<西日本短大付・金足農>勝利し、スタンドへ駆け出す西日本短大付ナイン(撮影・岸 良祐)
Photo By スポニチ

 1回戦3試合が行われ、西日本短大付(福岡)は金足農(秋田)を6―4で下し、14年ぶりの勝利を挙げた。先発した村上太一(3年)が猛反撃に耐え、4失点完投した。

 マンモスの重圧が、エースの村上太一(3年)を襲った。西日本短大付が6点リードの9回。3連打に3失策が重なり、2点差まで迫られた。球場全体が手拍子で金足農を後押しする異様な雰囲気。それでも、マウンドでは笑顔を絶やさない。「拍手はちょっと怖い部分はあったんですけど、自分は応援されている(と言い聞かせた)」。動画サイトで相手の応援の圧力は予習済み。140球目で二飛に抑え、14年ぶりの聖地1勝をつかんだ。

 プロ野球選手の兄を持つ吉田大輝(2年)との投げ合い。「自分は年上なので。絶対に負けられない」と燃えた。1メートル85の長身から投げ込む直球と鋭く落ちるカットボールが威力を発揮した。「(直球と)同じ振りで投げられたと思う」。8回までは持ち味の打たせて取る投球で無失点。9回に追い上げは許したが、7回で降板した吉田との投げ合いを制した。整列後は後輩右腕へ「来年も頑張れよ」と声をかけたという。

 偉大なOBもきっと喜んでいる。西村慎太郎監督と同期の日本ハム・新庄監督から大会前にバット20本の差し入れが届いた。村上は「新庄さんも含めて西短の関係者、OBにまず1勝届けたかった」と安どの笑み。指揮官は「新庄君が来てくれれば、野球部だけではなく学校の生徒も盛り上がりますから」と熱望した。現在の日程ではあと1勝すると、3回戦は17日の午前10時35分開始。同日に日本ハムは午後2時から京セラドームでオリックス戦があり、采配前の生観戦の期待も高まる。

 帽子には「必笑」と記し、甲子園でも貫いた村上。92年以来の全国制覇へ右腕を振る。 (杉浦 友樹)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年8月10日のニュース