巨人・岡本和真 2打席連発で2年ぶり単独首位導く!阿部監督も脱帽「崩されても、ああやって飛ぶ」

[ 2024年5月12日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―3ヤクルト ( 2024年5月11日    神宮 )

<ヤ・巨>4回、勝ち越し2ランを放つ岡本和(撮影・尾崎 有希)
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 主砲の2打席連発で首位浮上だ。巨人・岡本和真内野手(27)が11日、ヤクルト戦で2回に同点の左中間6号ソロを放つと、4回には決勝の勝ち越し左中間7号2ラン。今季初の1試合2発で、4連勝と22年5月20日以来2年ぶりの単独首位に導いた。先発・菅野智之投手(34)は7回途中2失点、4奪三振で球団史上最速の1500奪三振を達成し、無傷の4連勝を飾った。

 軸がブレずに回れば強い。それは、チームでも打撃も同じだ。不動の4番・岡本和が、2打席連発でチームを22年5月20日以来の単独首位に導いた。

 「迷惑をかけないように早く打ちたいと思っていた」

 27打席ぶりの一発は、1点を先制された直後の2回だ。2ボールから、小川の外角高めのカットボールを左中間へ6号ソロ。同点弾だけでは終わらない。4回1死一塁では、カウント1―2から外角低めの直球に反応。勝ち越し7号2ランを同じ左中間へ、今季初の2打席連発で運んだ。中日・細川と並びリーグトップの8本塁打のヤクルト・村上の目前で、一気に1本差に迫った。

 直近6試合で20打数1安打、打率・050と苦しんでいたが、1試合2発も23年8月6日以来で今季初。いずれも少し体勢を崩されながら放った2発に、ベンチで帽子を取って頭を下げて迎えた阿部監督は「崩されても、ああやって飛ぶんだから。いいきっかけになってくれたら」と目を細めた。

 6年連続30本塁打のスラッガーが、打席で大事にするのは「うまく回れるように」の意識。昨年は自己最多の41本を放ち「軸がやっと10年目にして決まりつつある」と手応えを得ていた。以前は体が開かないよう、ギリギリまで胸が投手方向を向かないようにしていたが「胸が見えてもいいというくらいで打っている」と体の回転を優先。この日の2発もインパクトで右胸の「TOKYO」の「T」の字が投手側から見えるほど、しっかり回転したからこそ、外角球を左中間に運ぶことができた。

 12日は、21年にプロ初のサヨナラ弾を放っている母の日。「今まで大きなケガもしたことない。本当に丈夫な体に産んでくれて感謝している」という母・智代美さんに「プレゼントは渡している」という。母の日のためにピンク色のバットなどを用意したが、豪快に前祝いの花火を打ち上げた。「ここから打てるように頑張りたい」。首位に浮上したチーム同様、主砲も上昇気流に乗る。(小野寺 大)

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