ツインズ・前田健太 TJ手術後最長の7回を2失点9奪三振 勝利投手の権利を手に降板

[ 2023年7月5日 05:00 ]

ア・リーグ   ツインズ-ロイヤルズ ( 2023年7月4日    ミネソタ )

ツインズ先発の前田健太(AP)
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 ツインズの前田健太投手(35)が4日(日本時間5日)、本拠地でロイヤルズ戦に先発。21年の手術後、最長となる7回、87球を投げ切り失点2。勝利投手の権利を手にして降板した。7回の3アウト目を空振り三振で奪うと、前田は雄叫びを上げ、右の拳を握りしめた。ファンはベンチに戻る前田を拍手で迎えた。

 初回、いきなり3者三振に切って取った。全て空振りの三振。現地放送の解説も「マエダは20年当時の出来に戻りつつある。今日はスライダーが非常にいい」と評価した。4回に三塁手の失策でランナーを出した直後、ウィットJrに左中間へのツーランを浴びたが、要所で併殺を奪うなど、変幻自在の投球がさえた。味方打線も5回にソラノ、バクストンが連続で本塁打を放つなど、ロイヤルズ先発の224勝投手・グリンキー、2番手ウィトグレンを攻め立て、7回までに9点を奪って前田を援護した。前田は失点2、自責点1、被安打3、9奪三振。最後までスライダーがしっかりと外角低めに決まった。

 前田は前回登板の28日(同29日)、ブレーブス相手に5回82球を投げ、被安打5、4奪三振、2失点。試合はつくったが、打線の援護なく敗れた。ブレーブス5投手の前に14三振を喫して零敗。ネットには「もう少しマエケンを援護してあげて」との声が上がった。

 21年9月に右肘じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた。2シーズンぶりに開幕を迎えたが、4月は4連敗。同26日のヤンキース戦を最後に右上腕の張りで負傷者リスト入りした。そして6月23日(同24日)、タイガース戦で5回3安打無失点、8奪三振。5回2死では続投を志願し、右肘の手術を乗り越えて678日ぶりとなる復活の白星を手にした。マウンドで見せる闘志は以前と変わらない。2勝目に向け、懸命に腕を振る前田の投球は現地ファンの胸を打った。

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