【スポニチスカウト部(22)】花巻東・北條慎治「150キロ出す」未完の大器

[ 2023年7月4日 06:00 ]

最後の夏にぶっつけで挑む花巻東・北條
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 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第22回は花巻東(岩手)の北條慎治投手(3年)。エンゼルス・大谷、ブルージェイズ・菊池ら偉大な先輩と同じプロ入りを目指す注目右腕の、最後の夏に懸ける思いに迫った。 ドラフト速報

 偉大な先輩・大谷に憧れる未完の大器は、覚悟を決めて語り出した。「150キロを出してこの夏は自分がチームを勝たせたい」。ケガの影響もあり今季の公式戦登板はゼロ。勝負の夏はまさに“ぶっつけ本番”での登板となるが、「ここまで迷惑ばかりかけているのでチームが勝つために投げたい」と力強く続けた。

 「格好いいからどうしてもピッチャーをやりたかった」。中学時代は仙台育英(宮城)の左腕・仁田陽翔(3年)がチームのエースで「仁田がいたので自分がピッチャーをやることなんてほとんどなかった」と振り返る。だが投手への思いは強く、高校入学後から本格的に挑戦。入学当初は124キロだった直球も、下半身強化や食トレの成果もあり今では144キロを誇る。

 昨秋からはケガに悩まされた。秋の岩手県大会前に右肋骨をケガすると、年明けには右肘も痛めた。ケガのことも考慮して今季の公式戦登板はゼロ。その間に仁田は今春の東北大会で151キロを計測するなど、世代を代表するまでの左腕へと成長し「チームとしては同じ東北大会まで進んだが自分としてはふがいない。夏は甲子園で投げ合えるよう、もっと頑張らないと」と悔しさを口にした。

 甲子園は2年春の選抜で経験したが、北條は出場機会なし。「あの雰囲気は忘れられないし、そのマウンドに次こそ立ちたい」と目を輝かせる。12日に初戦を迎える岩手大会は、今秋ドラフト1位候補の佐々木麟太郎(3年)を擁して優勝候補として挑む。北條にとっても勝負の夏。打線でも5番を任されている北條は「打つ方では麟太郎の後ろとしてチャンスで一本出したい。投手としては上のレベルで野球ができるよう、自分のピッチングをしっかり見せてチームの勝利に貢献したい」と投打での活躍を誓った。(村井 樹)

 ≪この夏は自分が一番と証明≫大船渡一中では仙台育英のプロ注目左腕・仁田、ロッテ・佐々木朗希の弟で大船渡(岩手)の右腕・怜希(3年)と共に軟式野球部に所属。今でも年末には地元で集まるほど仲がいいが「この夏は自分が一番だと証明したい。2人には絶対に負けたくない」と闘志を燃やす。佐々木とは互いに勝ち進めば岩手大会準決勝で戦う。「自分が先発して完封で抑えられる完璧なピッチングをしたい」と投げ合いを楽しみにしている。

 ☆球歴 立根小2年で野球を始め、大船渡一中時代は軟式野球部に所属。花巻東では2年春の選抜で背番号17でベンチ入りした。最速は144キロ。憧れの選手はエンゼルス・大谷翔平。

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