ソフトB・栗原 「見たらおかしくなるので」6日の侍・大谷弾を見て見ぬふりで復活の満塁弾

[ 2023年3月8日 05:00 ]

オープン戦   ソフトバンク6ー0ヤクルト ( 2023年3月7日    ペイペイD )

<ソ・ヤ>6回、満塁本塁打を放った栗原(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの栗原陵矢外野手(26)が7日、ヤクルトとのオープン戦に出場し6回に今季実戦1号となる満塁弾を右翼スタンドに叩き込んだ。昨季は左膝を手術。早期に戦線離脱を余儀なくされたスラッガーが、昨年3月27日の日本ハム戦以来の実戦アーチで万全をアピールした。右アキレス腱断裂からの復活を期す上林誠知外野手(27)も先制のチームオープン戦1号ソロ。昨季、ケガに泣いた2人が開幕へ順調そのもの。試合は6―0で快勝した。

 俺をしばし見てくれ――。栗原は余韻に浸りながらゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 「ホームランは格別。結構、ドヤってたでしょ?映像見た感じ、結構なドヤ顔やったんで、あれはやめとこうと思います(笑い)」

 2―0の6回1死満塁。1ボールから金久保の高め直球に反応した。文句なしの打球は右翼スタンドへ。今季実戦1号が本拠地ペイペイドームでのグランドスラムだ。

 「ファンの方たちの前でやりたいと思っていたので、うれしいです。1打席1打席しっかり集中して打席に入れているし、打撃ももっともっと良くなる」

 昨秋キャンプから充実。今季から副主将にも正式に就任し、積極的な声出しで柳田主将をサポートし、楽しめている。昨年3月30日のロッテ戦で左膝前十字じん帯断裂などの大けがを負い、その後のシーズンを棒に振った。走塁や一瞬の動きで違和感や恐怖心もある。現時点でも「8割ぐらいの感じ」と言うが、ここぞで結果は出ている。

 開幕まで残り3週間。負傷から1年が経ち、完全復活に向け栗原は順調に段階を踏んでいる。3月4日の広島戦では2安打。これでオープン戦3試合連続安打中。9打数4安打(打率・444)4打点と安定する。復活ロードを見てきた藤本監督も、開幕三塁の本命として、主軸として安心して見ている。

 「クリはキャンプからね、同じペース。(膝の)違和感さえなければ全然、問題ない。オープン戦で結果が出てくると、その気になるやろうし。ホームランは見事やった。このまま続けてくれたら」とうなずいた。

 6日夜には、侍ジャパンの大谷が阪神戦で2打席連続3ランを打った映像を見た。あまりの異次元スイングに驚き、自分の中では見なかったことにしているという。「見たらおかしくなるので(笑い)。フィジカルの強さが違う。見てないです(笑い)」。栗原は栗原らしく。好球を確実に仕留めにいく。(井上 満夫)

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2023年3月8日のニュース