落合博満氏 中日監督解任の真相「きな臭い感じでは受け止めていた」

[ 2023年3月8日 17:00 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が8日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。11年シーズン中に起きた監督「解任劇」を振り返った。

 首位のヤクルトに最大10ゲーム差を付けられたが、徐々に巻き返し。球団初のリーグ連覇も見えてきた9月22日、落合氏の監督退任が発表された。

 「あのシーズン始まる前あたりからそんなきな臭い感じでは受け止めていた」

 その年の3月26日、親会社である中日新聞社の定時株主総会と取締役会で坂井克彦氏が新球団社長、佐藤良平氏が新球団代表に選任された。

 落合氏は「西川(順之助球団)社長が退任されてね。『もしかしたら』っていうようなものがあったんでね。まあ『結構、別の力が動いてるな』っていうのがあった」と人事から球団の動きを察していたという。

 ペナントレースの佳境で、球団から呼び出しを受けた。「何時にホテルで待ち合わせっていうことで『ああ、いよいよ来たか』って思ったけどね」。台風の影響で遅延の上に満席の新幹線で名古屋に向かった。

 「それでホテル入って。来季の契約結ばないっていう。最後までかばったのは白井(文吾オーナー)さんだけ」

 事実上の解任通達だった。落合氏は「今年のシーズンだけはオレに任せてくれるんだろ」と確認し、一度自宅に戻って家族に話し、試合のために球場にいくとオーロラビジョンに大きく「落合監督退任」と出ていた。

 「(ホテルでの退任の話し合いが)終わるか終わらない時に(佐藤良平球団)社長が中日新聞の本社行って夕刊に間に合わせるような記事を作ったんだ。で、普通だったら次の日の朝刊じゃない。で、その日の夕刊に間に合うようにそそくさと出て行って原稿にしたみたいだけどね。だから『なにこれ』っていうような感じだったんじゃない。選手にしてみれば」

 逆転優勝に向けて士気を高めていたチームにとって、親会社の「落合監督退任」報道は青天のへきれき。ただ、落合氏は「割り切ったよ。契約社会だから。まあ女房と話して。ジタバタするのだけはやめようなっていうようなことでね」と甘んじて受け入れた。

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2023年3月8日のニュース