ソフトバンク・中村晃 “近藤に負けない!!”覚悟の23年へ出塁率上げて職人の底力見せる

[ 2022年12月19日 05:00 ]

練習のためペイペイドームを訪れた中村晃(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの中村晃外野手(33)が18日、海外フリーエージェント(FA)権を行使して日本ハムから移籍した近藤健介外野手(29)に危機感を募らせた。2人とも粘って塁に出るスタイルが同じ左の好打者。大幅なダウンで契約更改し、来季からの2年契約に覚悟を持って挑む打撃職人が、近藤を上回る出塁率をマークし完全復活を目指す。

 気にかけてきた後輩がライバルになった。この日、ペイペイドームで汗を流した中村晃は近藤加入の話題に反応し、危機感を感じながらも静かに闘志を燃やした。

 「ポジションが一つ決定しているようなものなので…。(近藤に)負けないように、いい刺激を与えあってやれれば良いかな」

 近藤からは師匠と仰がれている中村晃。粘って、甘い球を仕留める打撃スタイルは同じ。若手時代には練習方法を聞かれたこともあった。しかし、今では立場が違う。「今は球界を代表する打者」と認めるように近藤は来年3月に開催されるWBCの日本代表候補として選出され、通算出塁率・413を誇るヒットマンにまで成長した。

 「やっぱり四球もしっかり取れるし、出塁率も高い。どういうアプローチをしているのか参考にはなると思うので、聞いてみたい」。14年に最多安打、16年には出塁率・416をマークした中村晃はあくなき探究心を持ち、打撃理論を語り合う予定だ。

 ポジション争いでは昨年、外野手として25試合出場も近藤が外野の一角を担うことは決定的。一方、近年の中村晃は一塁手が主戦場。ゴールデングラブ賞も一塁手部門で3年連続で獲得したが、打撃成績次第では出場機会そのものが奪われかねない。

 今季は114試合で打率・253、7本塁打、51打点。内容はいずれも21年に劣った。今オフに9000万円減で年俸1億5000万プラス出来高払いで新たに2年契約を結び、「2年で(成績が)ふるわないと、プロの世界なので。覚悟を持って。ここから復活したらみんな驚くかな」と誓っている。

 注目されるのは出塁率対決。近藤を上回る数字を目指すか、と問われると「そうですね。はい」ときっぱり。来季、打撃職人は真価が問われる16年目を迎える。(福井 亮太)

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2022年12月19日のニュース