阪神・青柳3冠の裏に“貧打線”の強力援護 今季4得点以上の13試合で自身無傷10勝

[ 2022年12月19日 05:30 ]

阪神・青柳(撮影・後藤 大輝)
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 【データで振り返る22年12球団記録レビュー】青柳が2年連続の最多勝、勝率第1位に加え、初の最優秀防御率の3冠。阪神でこの3部門での獲得は44年若林忠志、03年井川慶に続く3人目だ。今季は初の開幕投手に内定後、新型コロナに感染。初登板はチーム17試合目の4月15日だった。2リーグ制以降の最多勝投手177人(セ87人、パ90人)の初登板は76人が開幕戦で、145人が3戦目までに登板。10戦目以降の初登板でタイトルは65年村山実(神)26試合目、20年千賀(ソ)16試合目との3人だけだ。

 不利な状況ながら初登板から3連勝。1敗を挟んで9連勝の追い上げ、リーグ単独で最多勝&勝率タイトル対象の13勝で終えたのはさすが。同じ13勝の昨季にはなかった完投4(完封2)に加え、同じ18度のクオリティースタート(QS=先発6イニング以上、自責点3以下)ながら、QS試合の自責点を21点から16点に減らして質を高めた結果がリーグトップの防御率2・05となった。

 一方で登板した試合のチーム平均得点は昨季4・00より微増の4・08。リーグでは森下(広)の4・85に次ぐ2位で、パ投手5冠の山本(オ)の3・31より恵まれていた。おかげで今季4得点以上の13試合で自身は無傷の10勝。ここ2年で26戦無敗の19勝だ。さらにリードを許して降板した7試合のうち、降板後の逆転で4度敗戦投手を免れてもいる。零敗26度と低迷した打線が「青柳さんのために」奮起。それに応える力投が投手3冠を生んだ。(記録担当・桐山 章)

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2022年12月19日のニュース