ヤクルト・村上 10戦44打席ノーアーチ…3打数無安打打率急降下で3冠ピンチ

[ 2022年9月28日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト1―4阪神 ( 2022年9月27日    神宮 )

<ヤ・神>8回2死、村上は三振に倒れる(撮影・平嶋 理子)
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 ヤクルトは27日、阪神戦で投打ともに低調で敗戦。25日のリーグ連覇達成から初の試合で日本選手最多の56号を狙った村上宗隆内野手(22)も2三振を喫するなど3打数無安打、1四球だった。これで55号を放ってから今季ワーストタイの10試合、44打席ノーアーチ。打率も・3199まで下げ、2位の中日・大島の接近(・3191)を許すが、残り5試合もファンが期待する一発を狙ってフルスイングを続ける。

 これが日本選手最多記録の重圧か。チームがリーグ連覇の大きな壁を越えても、村上にはもう一つ大きな重圧が待っていた。甘い球を見逃し、打球が上がらず、バットが空を切る。それはファンの願いをかなえて勝利をもたらしてくれた「村神様」の姿ではなかった。

 優勝は決まったが歴史の瞬間を見届けるため、この日も神宮のスタンドには2万9355人が集結。村上自身も25日の優勝決定後に「押しつぶされるくらいプレッシャーをかけてもらいたい。そこに挑戦できるのは、今は僕しかいない。その幸せを感じながら、自分ならできると信じて頑張りたい」と力強く語っていた。でも、その期待に応えられない。神宮の杜に、ファンのため息が4度漏れた。

 相手の先発は通算7発を放っている青柳がいた。だが初回2死一塁では初球の真ん中のスライダーを簡単に見逃した。結局、四球を選んで出塁したが3回は外角低めのシンカーを二ゴロ。6回は146キロ直球で空振り三振に倒れた。8回も3番手・湯浅の154キロ直球に空振り三振。節目の一発は出なかった。

 「どうだろう?どうなんですかね。そのうち打つんじゃないですかね」。試合後、高津監督はあえて楽観的にそう言った。記録との戦いの難しさが分かっているからこその言葉だ。さらに「変わった様子はない。まあ、どこかで考えてることはたくさんあると思います」と続けた。乗り越えるのは村上本人。指揮官は、必ず乗り越えられると信じている。

 これで10試合、44打席ノーアーチ。10試合は今季ワーストタイで44打席は今季ワーストにあと2に迫る。打率も・3199まで下がり2位で・3191の中日・大島と8毛差。3冠王に黄信号がともっているが、56号、その先のプロ野球記録の60本塁打を目指して休むことはない。残り5試合。ファンは豪打復活を信じている。(秋村 誠人)

 ≪今季ワースト10戦連続不発≫村上(ヤ)は9月13日に55号を放ってから10試合ノーアーチ。10試合連続で本塁打なしは4月6日の中日戦から同月17日のDeNA戦に並ぶ今季ワーストとなった。ノーアーチの連続打席数は44まで伸びた。今季の本塁打最長ブランクは3号から4号までの46打席。あと2打席で今季の自己ワーストに並んでしまうがどうなるか。

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2022年9月28日のニュース