日本ハム・清宮“尻に火”決勝3ラン ビッグボス「2割2分以下は…」酷評翌日から4戦3発

[ 2022年9月17日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム6-3オリックス ( 2022年9月16日    京セラD )

<オ・日>5回2死一、二塁、勝ち越しの3点本塁打を放ち、笑顔でナインとハイタッチをかわす清宮(撮影・北條 貴史)
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 日本ハムは16日、オリックスに逆転勝利。5回に清宮幸太郎内野手(23)が右翼席に16号の決勝3ランを運んだ。CS進出の可能性も消滅した12日の試合後に新庄剛志監督(50)が出場機会を与えられながら打率.220以下の選手は来季のレギュラーは厳しいという考えを示したが、以降の4試合で3本塁打を量産。今季16度目のマルチ安打で打率.209とした。

 意地もある。反骨心もある。だから、まだ足りない。ヒーローインタビューでの言葉が清宮の心の中を物語る。

 「まだまだ見てられない成績。もっと打たないといけない立場なのでもっと打ちます」

 負ければチームの最下位が決まる試合で放った決勝弾。だが心の底からは喜べない。1、2打席目の好機に凡退して迎えた5回。4番.松本剛の右犠飛で同点とし、なお2死一、二塁で打席に立った。村西の142キロ直球を完璧に捉え、右翼席への勝ち越しの16号3ラン。「1、2打席目でチャンスを全然生かせなかったので何とかしたかった」。自分の置かれている立場を理解しての言葉だった。

 CS進出の可能性が消えた12日。新庄監督が「これだけチャンスを与えて打率2割2分以下の選手は、つかめなかったとしか言いようがない」と酷評していた。名前は挙げなかったが自分がその一人だと自覚し、翌13日のロッテ戦で2打席連発を記録するなど、以降4試合は15打数6安打で打率.400、3本塁打。「ちゃんと自分と向き合えてるかなと思う」と言う。この日は今季16度目のマルチ安打も記録し、打率.209。打率.221を超えるには残り11試合で1試合4打数と仮定すると、44打数で15安打が必要となる。

 清宮の長距離砲としての能力を評価するからこそ、高いレベルを求める新庄監督は「(スタメン)外したら打つとか。なかなか難しい選手ですよ」と笑う。実は1カ月前、清宮に「17本を目指せ」と告げた。阪神時代に契約更改で言われた数字で「なぜ17本かは分からないけど頭に残っていた」と明かす。その17本まであと1本だ。

 仲のいいメネズに来日初勝利も贈った決勝弾。今はひた向きに打つのみ。発展途上の清宮に消化試合はない。(秋村 誠人)

 《44の15で.220超える》清宮(日)が5回に決勝の16号3ラン。決勝弾は8月3日のソフトバンク戦、今月13日のロッテ戦に次ぎ今季3本目だ。また、1~11号はすべてソロだったが、12~14号は2ラン、15、16号は3ランと、直近5本は走者ありの好機で打っている。なお、この試合が終わった時点の打率は369打数77安打の.209。残り11試合で全試合4打数ずつと仮定すると、打率.221以上とするためには期間中に合計44打数の15安打で打率.341を打てば最終打率は413打数92安打の.223まで上がる。

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2022年9月17日のニュース