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【スポニチ潜入(7)大商大・伊原陵人】“朗希級”の直球回転数で関西を代表する左腕に

[ 2022年6月28日 08:00 ]

力強い投球を見せる大商大・伊原(撮影・後藤 正志)

 アマチュア野球の有力選手を紙面、公式サイト「スポニチアネックス」、YouTube「スポニチドラフトチャンネル」において取り上げる「スポニチ潜入」の第7回。関西六大学リーグを代表する左腕に成長した大商大・伊原陵人(21)は、NPB平均を上回る約2400回転というスピンが利いた直球と手元での変化球が持ち味。勝つことにこだわる左腕に、プロ側の注目も高まっている。 大商大・伊原陵人の動画はこちら

 伊原にとって充実のシーズンだった。春のリーグ戦、NPBスカウトが集結した5月3日の大経大戦で、右腕・才木海翔との投手戦に投げ勝った。「真っすぐが走っていたので力で押した」と6回4安打無失点で、2季ぶりのリーグ優勝を決めた。3月29日のオリックス2軍とのプロアマ交流戦では3回打者9人をパーフェクトに抑え、先発した3年生右腕・上田大河との継投で完全試合を達成。オフに取り組んだことがプロにも通用する手応えを得た。

 「3年秋に優勝を逃し、自分に足りないものは何かと考え、これまでやっていなかったウエートトレにも取り組んだ。パワーだけを求めるのではなく、どんな時でも自分の投球ができる体を目指した」

 上背がないハンディを地道な努力でカバーしてきた。中学までは軟式。メンバーのほとんどがボーイズリーグなど硬式出身者という智弁学園でも硬球に慣れるための自主練習に取り組み、2年秋に背番号1を獲得。3年春に甲子園の舞台を踏んだ。継続が力になる――の信念は揺るがない。

 「150キロを超える球はない。では、どうするか。変化球も使って、コーナーに投げ分けて打ち取る。それが自分のスタイル。参考にするのは同じ左腕のヤクルト石川さん。サイズも似ているので」

 昨年から回転数が表示される測定球を手元に置く。感覚に加え、数値でも投球を把握するためだ。NPB投手の直球の平均回転は2200~2300と言われ、伊原は平均2400。筑波大・川村准教授の計測ではロッテ・佐々木朗希は2450回転というから伊原の直球の質は一級品だ。

 「スピンを利かせるために、できるだけ捕手に近いところでリリースすることは意識している。変化球で大事にしているのはカットボール。場面に応じて空振りを取ったり、打ち取ったりと投げ分けるのが理想です」。目指すのは、さらに上のレベル。収穫の秋に向け、伊原はハードな夏に挑む。(鈴木 光)

 ◇伊原 陵人(いはら・たかと)2000年(平12)8月7日生まれ、奈良県橿原市出身の21歳。晩成小から軟式野球を始め、八木中では軟式野球部。智弁学園では2年春からベンチ入りし、3年春の選抜では日大山形戦、創成館戦で先発して2試合で計3失点。大商大では2年秋に最優秀投手、3年春に最多勝、最優秀防御率でベストナイン。4年春は2勝で優勝に貢献、全日本大学野球選手権では2試合に登板して7回2/31失点。最速147キロ。50メートル走6秒2、遠投110メートル。1メートル70、72キロ。左投げ左打ち。

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