サヨナラ負け阪神 球団史上最速の22試合目でドロ沼借金15、矢野監督「何とも言いようが難しい」

[ 2022年4月21日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-1DeNA ( 2022年4月20日    横浜 )

<D・神>延長10回無死、ソトにサヨナラ本塁打を浴びた浜地(右)を慰める佐藤輝 (撮影・平嶋 理子)
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 阪神は20日のDeNA戦で延長10回0―1でサヨナラ負けし、球団史上最速の22試合目で借金15に達した。貧打が解消されず、力投した投手陣を見殺し。「3番・近本」、「4番・大山」の打順が機能せず、矢野燿大監督(53)は「何とも言いようが難しいけど…」と頭を抱えた。逆襲開始の兆しが一向に見えてこない。

 ソトの少し振り遅れたようにも見えた打球が、右翼ポール際のスタンドにまで届いた。ここは甲子園ではなく、横浜スタジアム。長打のある打者に一発だけは避けたい延長10回先頭で、4番手・浜地が高めの直球を打たれ、その一発に泣いた。

 「最後のホームランもね、普通のライトフライだと思ったけど…。あれで入るんやから、それはもう全然、仕方がないというか。そこは俺の中では受け入れているし。やっぱり、バッター陣が点を取らないと、というところだと思います」

 矢野監督は浜地を責めず、この日も打線に敗因を求めた。今季敵地ではこれで11戦全敗。2連勝後の3連敗で、借金は今季最多の15まで膨らんだ。22試合目での借金15到達は、91年の29試合目を大幅に上回る球団ワースト記録。また一つ、黒歴史を塗り替えた。

 14日中日戦から組み替えた新打順が機能しない。2番に上げた佐藤輝こそ好調を維持するが、近本、大山の3、4番がそろって不振。初回1死二塁の先制機では、ともに内野ゴロに倒れた。頼れる主軸のはずが、計8打数無安打。いくら佐藤輝が出塁しても還せる打者がいない現状だ。

 特に近本は、3番では25打数4安打で打率・160。目下13打席連続無安打で、不動の1番だった5日には・333あった打率も、2週間で・256まで急降下した。チーム唯一のレギュラーに指名している矢野監督も「そうやね、まあ…良くはないよね」と苦い表情。0―0の8回2死二塁では佐藤輝が申告敬遠され、代わったエスコバーから近本が2球で投ゴロに打ち取られた。

 「何とも言いようが難しいけど…。開幕からそうやけど一人一人の状態を上げてこないと。ちょっと三振も多いし。現状、ホームラン、ホームランという打者陣ではないんで。何とか1個のアウトでも(走者を)進めるという、これもずっと言ってるんだけど、そういうことを重ねていかないと。普通にやっても点が入る感じでは現状ないんでね」

 これまでと同じように振り返るしかなかった矢野監督。掲げてきた全員野球は、いつになったら見られるのか…。歴史的低迷に終わりが見えない。(山添 晴治)

 《21年ぶり屈辱》阪神は今季3度目のサヨナラ負け。零敗は5度目で、4月までに喫したのは01年の5度以来21年ぶり。3勝18敗1分けで借金は今季最多の15到達。シーズン22試合目は91年の29試合目を更新する球団最速となった。

 《最短29日自力V消滅》首位・巨人とは今季最大の11・5ゲーム差。このまま阪神が連敗、巨人が連勝し続けると、29日に阪神の自力優勝の可能性が消滅する。

 ▼阪神井上ヘッドコーチ(7安打で無得点の打線について)ピッチャーが頑張っている中で点数が取れない。勝つ要素がないわけだよね。(打順変更については)何がベストか考えるなかで勝ったからこの打順がいい、負けたからこの打順がダメっていう訳でもない。そこはもうちょっと試行錯誤しながら、やっていくしかない。

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