中日・石川昂 食らいついて決勝打「ゾーンを上げていきました」、立浪監督に全試合先発起用の恩返し

[ 2022年4月13日 05:30 ]

セ・リーグ   中日2ー1阪神 ( 2022年4月12日    バンテリンD )

<中・神>決勝打を放った石川昂(左)は同点打を放った阿部に手を掲げられる(撮影・椎名 航)
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 この男に回ってきて、ここで打ったのは決して偶然ではない。0―1の8回に中日・阿部の適時打で同点に追いつき、なおも1死一、三塁で石川昂が決勝の左前打。見逃せばボールかもしれない低めフォークボールに必死に食らいついていた。「とにかくゾーンを上げていきました。打点を付けられて良かったです」。愛知県出身。東邦高では3年春の選抜大会で日本一になり、ドラフト1位で地元の中日から指名された。初めての本拠地お立ち台に「ここに立つことが夢でした。最高の景色ですね」とファンの視線と声援が心地よさそうだった。

 この日2安打しても、まだ打率は・200。得点圏では15打席目で初の安打だった。それでも全試合スタメンで使ってもらっている。少しだけ、恩返しができたと胸を張る。立浪監督に初の貯金1をもたらしたからだ。

 その指揮官は「昂弥はまだガムシャラですけど、変化球がよく(バットに)引っかかってくれた感じですかね。粗さはありますが自信にしてほしいですね」と孝行息子からのプレゼントがうれしい。チームとしては昨年4月2日以来の貯金生活。「お金といっしょで貯金はすぐに無くなりますからね。一戦一戦大事にやっていきたい」。今季5度目の1点差勝利。3月31日のDeNA戦から石川昂の登場曲が「暴れん坊将軍」に変わっているが、もっともっと大暴れするつもりだ。(畑野 理之)

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2022年4月13日のニュース