日本ハム・ドラ3水野がプロ1号　OP戦10試合で打率・375　開幕スタメン切符つかみとる

オープン戦   日本ハム5―7西武 （ 2022年3月16日    ベルーナD ）

＜西・日＞5回無死、右越えソロ本塁打を放つ水野（撮影・尾崎　有希）
Photo By スポニチ

　日本ハムのドラフト3位・水野達稀内野手（21＝JR四国）が16日、西武とのオープン戦に「8番・遊撃」で先発出場し、プロ初本塁打を含む2安打1打点と持ち前の打撃力をアピールした。これで4試合連続安打とし、オープン戦10試合で打率・375。二遊間を守れる期待の即戦力新人が、開幕スタメンに向けて攻守で高い能力を見せつけている。

　手応えは十分。それでもプロで本塁打を打った経験がないだけに、水野は右翼席へ伸びる打球を祈るように見つめていた。「いつもなら入っている感覚はあったけど、プロに入ってから（本塁打は）初めてだったので、まだ余裕をかます暇がなかった」。冗談交じりに初々しく振り返ったプロ初アーチで、首脳陣に開幕スタメンを強烈に印象づけた。

　記念すべき一発が生まれたのは5回だった。この回から下手投げ右腕・与座が登板。初見の変則投手の初球を豪快にすくい上げた。「（空振り三振だった）1打席目に甘い球を見逃していた。初球から思い切りいこうと決めて、いい結果につながった」と笑みがこぼれた。

　高打率を残せている要因を「打つべきボールをミスショットすることなく仕留められている」と分析する。それが表れたのが7回だった。フルカウントから与座の外角低め直球を捉えて左中間二塁打。これは近藤の助言が生きた一打だった。これまでは追い込まれると変化球への対応に比重を高めていたが、近藤から「真っすぐを逆方向にはじけるポイントで、真っすぐ待ちの変化球対応」と教わり、「近藤さんに言われたことを頭に浮かべながら、イメージ通りショートの頭に打てた」とうなずいた。

　遊撃守備でも難しい打球を再三さばいた。オープン戦は残り3試合。「スタメンを獲るってずっと発言してきて、その目標が届く位置にはいると思う。最後まで気を抜かずにがむしゃらにやっていきたい」。JR四国時代は駅員を務めていた水野が、開幕スタメン切符をつかむ日はもうすぐだ。（東尾　洋樹）