日本ハム・姫野 洗礼5失点…初回炎上で2軍調整 有力候補だった開幕投手は白紙に

[ 2022年3月17日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム5―7西武 ( 2022年3月16日    ベルーナD )

<西・日>初回2死満塁、愛斗(左)に左越え満塁本塁打を打たれた姫野(撮影・尾崎 有希)
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 日本ハムの開幕投手が白紙となった。育成契約ながら最速156キロを誇る姫野優也投手(24)が16日、西武戦に先発したが、1イニングを満塁本塁打含む5失点と炎上した。首脳陣からは試合後に2軍調整を告げられた。昨年5月に投手転向したばかりで、1軍実績のない右腕。開幕まで残り4試合というオープン戦での先発抜てきは、まだ公表されていない開幕投手へのテストとみられていた。

 昨年5月に外野手から投手に転向したばかりの、1軍実績が全くない育成右腕の挑戦は、ほろ苦い結果に終わった。先頭の鈴木に右翼線二塁打され、四球で走者をためた。山川に右前適時打を許し、愛斗には148キロ直球を左翼席への満塁本塁打と粉砕された。

 「ストライクとボールがはっきりして、まだまだ実力不足と痛感しました」と姫野。新庄監督がまだ公表していない開幕投手候補と示唆し、1イニングのテスト登板に臨んだが、2四球、ストライク率は50%と制球難を露呈。直球は150キロ前後で最速152キロと球速は出ていたが、変化球も少なく通用しなかった。

 武田投手コーチは「今、何が足りないか、これから何をするかいい経験をしてくれたと思う。ファームで5回を投げる体力をつけ、また1軍に帰ってきてほしい」と2軍での再調整へ課題を与えた。

 新庄監督はかねて開幕投手について「候補は13人くらいいる」とし、「いい投手を3、4番目に持っていったら相手の投手は3、4番手。勝ちをもらえる」とエースには開幕を託さず、温存する考えも明かしている。

 武田コーチは「逆に僕らもこれから決めなくてはいけないので、胃が痛いです。最後はボスが決めていくので…。札幌の(18~20日のDeNA)3連戦が終わって、ギリギリにならないと決められない」と直前まで熟考する考えを示した。

 左腕・加藤はこの日の教育リーグ・DeNA戦で7回3失点だった。エース・上沢、伊藤、河野、根本ら先発投手から選出されるのか、救援陣から開幕投手オープナー起用となるのか。武田コーチは「(開幕投手が)決まったところに、残りのメンバーをはめていかないと」とした。

 新庄監督は試合後、「明日はゆっくり温泉」とだけ言い残し、球場を後にした。温泉でリフレッシュした指揮官にひらめきが生まれるか。ビッグボスの船出を飾る開幕投手争いが混沌(こんとん)としてきた。(伊藤 幸男)

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2022年3月17日のニュース