ソフトバンク・藤本監督 岸田首相流“対話重視”キャンプに 「聞く耳を持っていますので」

[ 2022年2月1日 05:30 ]

宮崎空港に到着したソフトバンク・藤本監督(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 プロ野球は1日に宮崎、沖縄県で12球団が一斉にキャンプインする。ソフトバンクの藤本博史監督(58)らは31日、空路で宮崎入り。宿舎ホテルでの全体ミーティングでは岸田文雄首相の名前を挙げて「対話キャンプ」の方針を打ち出した。宮崎では選手との面談も実施。チーム内の風通しを良くして、昨季4位からの巻き返しを図る。

 宮崎市内の宿舎ホテルでの全体ミーティング。スーツ姿の藤本監督はマニフェストを掲げる政治家のように約3分間、選手、コーチ陣に訴えた。

 「思ったことがあったら何でも遠慮なく言ってきてください。岸田首相じゃないが“聞く耳”を持っていますので」

 1軍監督として初めてのキャンプを前に選手に伝えたかったテーマは「競争」「コミュニケーション」の2つだった。競争する上で悩みが生じたら「(自分に)どんどん言ってください」と選手に呼び掛けた。

 「悩みがあったら相談してきてほしい。悩んでコーチの言うことを聞いても“えっ?”となって、うまくならないし、結果にも出ない。“これだ”と思うもので1カ月やってほしい」

 “藤本部屋”でコミュニケーションを図っていく。競争を促すために若手を多くしたA組の選手全員と森ヘッドコーチを交えて自身の部屋で交流会を開く予定だ。A、B組の入れ替わりを激しくすると予告しているが、キャンプ中はいつでも、誰とでも“悩み相談”を行う構えだ。

 現役で17年、指導者として11年をプロで生きてきた藤本監督。その経験を踏まえチームの風通しを良くする取り組みに着手する。選手たちに対してだけでなく、コーチ陣にはホウレンソウ(報告、連絡、相談)の徹底を求めた。さらには「自分が現役時代に“嫌だな”と思っていたことはしてほしくない。コーチとの共有が大事」とコーチ陣との連携も強くしていく。

 「(宮崎で)レベルを一つ上げて、この1年を戦えるように」と藤本監督。グラウンドでは厳しく、普段は寄り添って――。対話重視でチームの強化を図っていく。(井上 満夫)

続きを表示

2022年2月1日のニュース