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日本ハムでの経験を力にメジャーで存在感 マーティンの新天地は…注目したいロックアウト終了後の契約

[ 2022年1月9日 09:00 ]

クリス・マーティン(AP)
Photo By AP

 大リーグはロックアウトに突入し、まだ今季の行き先が決まっていないFA選手は枚挙にいとまがない。その中には、2021年はブレーブスの一員として46試合に投げ、2勝4敗1セーブ、防御率3・95を記録した右腕クリス・マーティンも含まれる。

 マーティンは16~17年には日本ハムに所属。大谷翔平(現エンゼルス)ともチームメートになり、16年の日本一に尽力した。昨季はブレーブスのブルペンの一角として、ワールドシリーズ制覇に貢献。過去5年の間に日米両方で優勝を経験した35歳は、常に気取りのないナイスガイだ。

 ワールドシリーズ第1戦開始前のこと。ヒューストンのミニッツメイド・パークのフィールドで声をかけると、「ワールドシリーズ出場はドリーム・カム・トゥルー(夢がかなった)。今の僕にとって、こんな舞台に立てることがモチベーションになっているんだ」とさわやかな笑顔で取材に応えてくれた。

 「日本で得たことが助けになっている。日本では一人になる時間が多くて、自分を見つめ直すことができた。ベースボールの面では、厳しい状況下で大歓声にさらされても、しっかりと間合いを取ることを学んだ」

 一度は用事をこなすためにクラブハウスに向かった後、記者との約束通りにダッグアウトに戻ってきてくれた。こちらの質問に一生懸命に耳を傾ける姿から、日本での経験への感謝と、当地で出会ったファンに今の思いを伝えたいという気持ちが感じ取れた。

 「うまくいっている時でも、そうではない時でも、同じように投げなければいけない。自分にできることに集中し、結果を気にしすぎてはならない。日本の打者を三振に取るのは難しかったけど、それでも積極的に投げなければならなかった。日本で投球の方法を学んだんだ。異国だからこそ得られたものは数え切れないほどある。今、メジャーでプレーできているのはあの経験があればこそだよ」

 19年11月にブレーブスと結んだ2年総額1400万ドル(約16億2400万円)の契約が切れたマーティンは、来季はどんな方向に進むのか。年齢的にもそろそろキャリア晩年。次の契約では、年俸はやや下がるかもしれない。それでも球威と性格の良さを備え、日本での経験からキャリアを飛躍させた右腕には、まだ引く手はあるだろう。

 「翔平と連絡?最近は取っていないんだ。彼と同じ地区(のレンジャーズ)に属していた頃には連絡していたけど、ナ・リーグに移籍してもう対戦の機会がなくなってしまったから。翔平との次の対戦時にはどう投げるか?それは教えてあげられないな(笑)。でも真っ向から勝負するよ。すごい選手だからこそ、真っ向から競い合いたいんだ」

 大谷に関してうれしそうに述べていた姿を思い出すと、元同僚とまた対戦の機会があるチームに行くことを期待したくもなる。ロックアウト終了後、日本選手だけでなく、マーティンがどのチームとどんな契約を結ぶかにも、今から注目しておきたい。(記者コラム・杉浦 大介通信員)

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