巨人・戸郷 “宮崎の先輩”由伸流「やり投げトレ」で最多勝&日本一誓った

[ 2022年1月6日 05:30 ]

やり投げトレをする巨人・戸郷(撮影・花里 雄太)
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 4年目を迎える巨人の戸郷翔征投手(21)が5日、宮崎県延岡市の母校・聖心ウルスラ学園で自主トレを公開した。2年連続で9勝にとどまっている右腕は、オリックス・山本由伸投手(23)の「やり投げトレ」を導入。昨季MVP、沢村賞など、タイトルを総なめした由伸流で、2年ぶりのリーグ優勝と日本一、自身の最多勝獲得を誓った。

 地元・宮崎の日差しを浴び、懐かしい空気を吸いこんだ戸郷が、志高く新年のスタートを切った。

 「チーム一丸となって日本一、個人としては最多勝が目標。達成できるように全力で腕を振るだけ」

 高卒4年目ながら、同学年の戸田、育成の横川、笠島を引き連れて「チーム戸郷」を結成。「ジャイアンツは若手が育たないと言われているので、先頭に立っていろいろな人を引っ張っていければ」と中心選手としての自覚をにじませた。

 その目に強烈に焼きついている男がいる。2学年先輩で同じ宮崎の都城卒のオリックス・山本だ。日本シリーズでの山本の投球動画を見返し「参考になるところしかない。フォームもきれいだし、球も速いし、言うことない」と脱帽。その上で山本が実践しているジャベリックスローと呼ばれる「やり投げトレ」を今オフから導入した。「力ではどうにもならないので、体の使い方や連動性を意識しながらできる」。12月下旬に購入しまだ2週間ほどだが、飛距離が5メートルから20メートルに伸び「だいぶコツをつかんできました。そんなに体感はしていないですけど、ボールが伸びるようになってきたのは、それなのかな」と効果を感じている。

 練習の最後には、一段一本の御影石を使用し、材質日本一と称される今山八幡宮の137段の石段を5往復。プロを目指し、一段ずつ踏みしめた石段で再び下半身をいじめ抜いた。「懐かしい気持ちと改めてキツかった」。2年連続9勝の2桁勝利の壁を破り、一気に最多勝へと駆け上がる。(花里 雄太)

 ▽ジャベリックスロー オリックス・山本が17年オフから導入した「やり投げ」のようなトレーニング。ターボジャブというプラスチック製のやりを投げるが、手先で投げると遠くに飛ばず乱れてしまうため、全身を使って投げる感覚や肘や肩の負担を軽減する投げ方を養える。ロッテ・佐々木朗、西武・平良や広島・九里らも取り入れている。

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2022年1月6日のニュース