33年ぶりに平日の地上波ゴールデンタイムで毎週野球中継 止まらない韓国の野球人気

[ 2026年4月21日 11:00 ]

KBOリーグの観客席(サムスンライオンズ提供写真)
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 【室井昌也コラム 月に2回は韓情移入】

 人口約5000万人の韓国で2024、25年と韓国プロ野球・KBOリーグの年間動員数が1000万人を突破した。昨季は1230万人を記録。今季も開幕から昨季を上回るペースで多くの人が球場を訪れている。

 野球人気の高さは地上波テレビ局の番組編成にも表れている。韓国の公共放送局・KBS 2TVは、毎週金曜日のナイトゲーム1試合を試合開始から終了まで完全生中継している。番組タイトルは日本風に意訳すると「華金野球」だ。

 同社が平日夜にプロ野球をレギュラー放送するのは、1993年以来33年ぶりだという。韓国は古くから多チャンネル化が進み、インターネットでのコンテンツ視聴が日本よりも早い時期に定着した。だが地上波局の存在感は今も大きい。

 その地上波局がバラエティーや音楽番組、連続ドラマがメインの時間帯の編成を野球中継に変えるというのは、KBOリーグの価値の高さを表している。

 また韓国では「野球リアリティショー」も人気。元プロ野球選手で構成するチームが高校の強豪校などと真剣勝負をするという、日本では実施が難しい番組が高い関心を集めている。

 さらに4月からKBS 2TVで始まったのは日本でもプレーした李大浩(イ・デホ)、金泰均(キム・テギュン)ら4人のレジェンドたちが、監督として出身地域の小学3、4年生球児を率いて戦う「わが町の野球大将」。地上波で毎週日曜日の夜9時台に放送されている。

 李大浩ら監督、コーチ陣は地元の野球少年をセレクションで選び、子供たちを指導し試合に挑む。その姿を映し出す番組だ。

 現在のKBOリーグは日本における大谷やかつてのイチローのような、特出した人気のスーパースターはいない。また圧倒的な支持を受ける特定の球団があるわけでもない。試合結果はもちろん、選手、応援、グッズなど野球を取り巻くあらゆるものに関心が高く、若い世代を中心にプロ野球がコンテンツの一つとして根付いている印象だ。

 その中でそれぞれがひいきチーム、選手を応援している。「ブーム」ではないため、人気チーム、選手の好不調による影響が少なく、集客力のある球団の試合はチケット入手が難しい状況が続いている。「今年は観客1300万人台」という声も現実味がある。

 ◇韓国の野球中継
全5試合を地上波3社(KBS、SBS、MBC)傘下のスポーツチャンネルとスポーツ専門局SPOTVの2チャンネルの計5局で全試合完全中継している。担当する球団は固定されていない。上記放送局が制作した中継映像は動画配信大手のTVINGで有料配信されている。

 韓国の地上波総合チャンネルは3社4チャンネル。これまでの地上波でのKBOリーグ公式戦中継は週末デーゲームの一部のみ。ポストシーズンに入ると全試合生中継されていた。

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