阪神・中野 “鉄人”鳥谷氏の極意吸収で2年目そして日本代表する遊撃手へ飛躍だ

[ 2021年12月28日 05:30 ]

スカイAのキャンプ直前SPで対談した鳥谷氏(左)と阪神・中野(スカイA提供)
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 「トリの極意」学び取った!阪神・中野拓夢内野手(25)が27日、山形市内の山形県庁で「山形県スポーツ特別賞」の授賞式に参加。この日までにテレビ番組の企画で、今季限りで現役引退した鳥谷敬氏(40)と対談し、守備に関する助言を受けるとともに、「鉄人」の秘けつにも触れたことを明かした。少年時代から憧れていた名手の「金言」を2年目の飛躍につなげ、日本を代表する遊撃手を目指す。

 長らく阪神の遊撃に君臨し、少年時代から憧れていた「レジェンド」鳥谷との特別対談が実現に至った。中野の胸が躍るのも、無理はなかった。

 「結構、顔が引きつっていたみたいで…。憧れていた選手が目の前にいたので、本当にもしかしたら、試合より緊張したんじゃないかと思います」

 ゴールデングラブ賞5度、ベストナイン6度。猛虎史に残る名手と言葉を交わした至福の約30分。何を置いても、まず耳を傾けたのは「やっぱり守備のこと」だった。「内容を言うことはできないんですけど」としつつ、「自分としてもアドバイスを参考にしながら、キャンプでいろいろ試しながら、やっていきたいと思います」。1年目の今季は走攻守すべての面で存在感を発揮し、遊撃のレギュラーを獲得。俊足を生かして再三の好守を演じた一方、リーグワースト17失策も犯した。鳥谷からの助言をさらなる進化の糧とし、守備力向上につなげる。

 プロ野球歴代2位の1939試合連続出場を記録した「鉄人」でもある鳥谷からは、準備の重要性も学んだ。「動く前のストレッチだったり…細かいことをアドバイスいただいた。ケガをしない体をつくるために言われたことを参考にしながらやっていきたい」。球団新人遊撃手では92年久慈照嘉以来で、鳥谷も果たせなかった1年目での規定打席到達を果たした中野。強じんな体を手に入れれば、鬼に金棒だ。「タイガースのショートをずっと守っていきたい気持ちはある」。かつての背番号1に近づくには、心技体のさらなるレベルアップが不可欠だ。

 この日は「山形県スポーツ特別賞」の授賞式に参加。日程こそ合わなかったが、今年のボクシング世界選手権ウエルター級の金メダリスト・岡沢セオンも同時受賞しており、その存在も刺激とした。「阪神の方でも今年、五輪で金メダルを獲られた方がいるので、そこに自分も続けられるように」。目指すは日本を代表する遊撃手。「トリの極意」を胸に、その高みまで飛躍を遂げる。(阪井 日向)

 ○…中野と鳥谷の特別対談のもようは、スカイA「猛虎キャンプリポート2022直前SP♯あかん今年こそ優勝してしまう」(来年1月31日 後5・00)の生放送番組内の1コーナーとして紹介される。番組は1軍春季キャンプが行われる沖縄・宜野座村野球場の紹介や、阪神タイガース情報番組「虎ヲタ」のキャンプ特別版など、春季キャンプが100倍楽しくなる情報満載だ。

 ○…故郷のPRもバッチリだ。26日に山形に帰省した中野は「山形はラーメンがおいしい。『めん僮楽』さんの辛つけ麺は毎年帰ってきて食べている。ラーメンを食べて体をしっかりつくって、トレーニングも欠かさずやっていきたい」と笑った。プロ野球選手では今季限りで現役引退したソフトバンク・長谷川勇也以来となった「山形県スポーツ特別賞」受賞に、「県民の皆さんが応援してくれているのも分かる。引き続き来年以降も、自分が活躍している姿をお見せできるように」と言葉に力を込めた。

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