日本ハム・新庄BBが仰天“全員セーフティーバント”指令 来春OP戦で発動?小技磨いて得点力UPへ

[ 2021年11月14日 05:30 ]

10日には五十幡(奥)が新庄監督が見守る中バント練習を行っていた
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 日本ハムの「ビッグボス(BB)」こと新庄剛志監督(49)が、スモールベースボールの浸透へ、仰天指令を出していたことが13日、分かった。沖縄・国頭での秋季キャンプを8~10日に視察した際、来春のオープン戦で打者一巡まで全員にセーフティーバントや、走者なしでもエンドランのサインを出す可能性をコーチに通達。今季リーグワーストのチーム総得点454に終わったチームを変革する。

 新庄BBのモットーの一つに「練習を試合のように。試合を練習のように」がある。ケース打撃などの実戦形式の練習や自軍相手の紅白戦ではなく、相手投手が真剣に投げ込む試合で小技を磨こうとの考えだ。矢野2軍打撃コーチは秋季キャンプを視察した新庄BBから「相手チームに怒られるかもしれないけど、全員セーフティーとか、走者なしでもエンドランとか極端なこともやらせよう、と。外国人や実績のある選手も関係ないと言っていた」と指示を受けていたことを明かした。

 日本ハムは今季、チーム本塁打(78本)、チーム総得点(454得点)はいずれもリーグ最下位。本拠が広い札幌ドームで、本塁打の量産は難しい。得点力アップには、小技の重要性を植え付けさせることが必要となる。オープン戦では打順が一巡するまで全員にセーフティーバントや、走者なしでもエンドランの打撃を徹底させる方針。小技の得意な選手だけではなく、中軸を打つ大砲や助っ人も例外とはしない。

 計画を伝え聞いた来季2年目の細川はこの日の秋季キャンプ練習後、「(小技を)決められる圧倒的な技術を積み上げないといけない」と意欲を示した。矢野コーチも「1軍に行って最初のバントを失敗したら、もうバントできないと言われてそれで終わり。痛い目を見てからでは遅い」と小技強化の重要性を指摘。「俺らは“そういうのは何でもできまっせ”という状態にして1軍に送り出さないといけない」と続けた。

 走攻守にわたって次々と前例のないアプローチを打ち出す新庄BB。一方で「無駄な失点を防ぎ、走塁、小技で1点を奪う」と繰り返し、目指す野球スタイルは実に緻密。仰天プランが生み出す地味な堅実プレーが、再建への下地となっていく。(東尾 洋樹)

 《インスタ指導&ゲームで配球学べ》新庄BBはSNSを通じた新時代の指導法も確立しつつある。この日はインスタグラムで自身の現役時代の本塁へ送球する映像をワンバウンドとノーバウンドの2つを並べ「ファイターズの選手へ ワンバウンドになってもいいから、右の映像の高さより高く投げては駄目 練習から常にクセをつけて下さい」(原文まま)と求めた。ツイッターでは「自分をバッターにして野球ゲームで配球を学ぼう」とゲームで配球を勉強するように指導。「直球破壊」の異名を持つ渡辺は、今季裏をかく内角直球への配球に苦しんだことを明かし「ゲームでも勉強してみます」と話した。

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2021年11月14日のニュース