Rソックス沢村 WS王手かけられるも2試合連続無失点「形はどうあれ無失点で終われた」

[ 2021年10月21日 16:14 ]

ア・リーグ優勝決定シリーズの第5戦   レッドソックス1―9アストロズ ( 2021年10月20日    フェンウェイ・パーク )

第5戦後に取材に応じる沢村(撮影・杉浦大介通信員)
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 ア・リーグ優勝決定シリーズの第5戦が20日(日本時間21日)、ボストンのフェンウェイ・パークで行われ、レッドソックスの沢村拓一投手(33)は7―1とアストロズにリードされた8回1死一塁の場面で登場。2/3イニングを1安打1四球1三振1暴投で無失点に抑え、これで2試合連続無失点となった。ただ、チームは1―9で大敗し、2勝3敗と崖っぷち。22日(同23日)の第6戦から再びヒューストンに舞台を移す。

 完璧ではなくとも、自らの仕事は果たした。8回途中、もう1点もやれない状況で走者を背負った場面で登板した沢村は、グリエルの安打、暴投、マルドナドへの四球などで2死満塁の大ピンチを招いた。しかし、ここで前日、内野手としてのポストシーズン最多本塁打記録を更新する通算21号を放ったばかりのアルテューべを97・8マイル(約157キロ)の速球で詰まらせての左飛。「すんなりいけるような相手ではない。そんなうまい話はない。形はどうあれ、無失点で終われて次に繋げられたっていうのは良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 第1戦での初登板時こそ制球に苦しんだものの、これで2試合連続無失点。ブルペン全体に疲れが見えるという事情もあり、ワールドシリーズに進んだ場合、このまま選手登録の可能性は十分ある。ただ、チームはホームでの連敗で土俵際に追い込まれた。アストロズはキューバ出身の大砲アルバレスが先制弾、2点二塁打など3安打3打点の大活躍で攻の立役者に。守っては左腕バルデスが今ポストシーズンに先発した全投手の中で最長となる8イニングを投げ切り、3安打1失点の好投で3万7599人のファンを沈黙させた。レッドソックスのアレックス・コーラ監督が「(バルデスの)シンカーは凄かった。脱帽し、先に進むしかない」と語ったほどバルデスの投球は際立っていた。

 WS進出には2連勝以外になく、レッドソックスにとって戦況は厳しい。しかも、残り2戦は沢村が「経験した中でも別格の雰囲気」と第1戦後に驚嘆したほど凄まじい盛り上がりを見せる敵地ミニッツメイド・パークでの戦いだ。

 沢村は「負けたら終わっちゃう。何とか勝てるように頑張りたい。明日1日挟んでワールドシリーズに行くチャンスがあるわけですから、チームとして戦っていかなくちゃいけない」。逆転でのWS進出に向けて前を向くしかない。(杉浦大介通信員)

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2021年10月21日のニュース