日本ハム・河野 先発8試合目でやっと白星 大海さんのために!早川の新人10勝一番乗り阻止

[ 2021年9月29日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3-1楽天 ( 2021年9月28日    楽天生命 )

<楽・日>3勝目を挙げた河野(撮影・篠原 岳夫)
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 今季先発8試合目にしてようやくつかみ取った先発勝利だ。日本ハム・河野が6回3安打1失点と好投し、チームの連敗を2で止めた。当然、その達成感はある。しかし、河野の表情には普段にも増して重圧がかかった試合で勝てた安ど感がにじんだ。

 「僕もそれだけを思って投げていた。何とか大海さんに新人10勝一番乗りを味わってほしかった。まさか僕がリーチがかかった投手と投げ合うと思わなかったので、何とか相手に勝ちがつかない状態で代わってくれ、と粘るだけでした」

 同僚の伊藤と9勝で並ぶ早川との投げ合い。早川が勝てば新人10勝一番乗りとなるだけに、試合前に1歳年上の伊藤から「10勝目、阻止しておいてくれ」と頼まれていたのだ。試合後、河野は冗談めかしながら投げ勝てた喜びを口にした。

 だからこそ、3―1の6回は全てを出し切って粘った。連打で無死一、三塁の大ピンチ。島内を投ゴロに打ち取って三塁走者・鈴木大を挟殺プレーでアウトにし、岡島、茂木も左飛、空振り三振に仕留めて無失点でしのいだ。ドラフト1位入団し、先発として期待された昨季は12試合で3勝止まり。今季は開幕直後から救援に回り、後半戦から再び先発を務めていた左腕は「ああいう勝負どころで粘れるかが先発として大事」とうなずいた。

 トーナメント制が多い社会人野球時代は、常にゼロに抑える考えだった。プロではその考えが自身を苦しめていた。現在はクオリティースタート(QS、6回以上、自責3以下)達成条件の6回3失点を3分割し、2回で1失点ずつでもOKとの割り切りが4試合連続QSの好結果を生み出している。

 「明日(29日)、大海さんが2桁を決めてくれると思う」。舞台は整えた。あとは伊藤がこの流れに乗るだけだ。(東尾 洋樹)

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2021年9月29日のニュース