「決勝ホームラン天晴!」金メダルのヤクルト村上宗隆は“持っとる男” 地元・熊本の温かい眼差し

[ 2021年8月17日 13:23 ]

村上の母校・九州学院に掲出されている、金メダルを祝福する看板
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 「決勝ホームラン天晴!」。東京五輪で見事に金メダルを獲得した侍ジャパン。7日の米国との決勝戦の3回、村上宗隆(ヤクルト)が放った決勝アーチは日本中のファンに勇気と感動を与えた。もちろん、村上の地元である熊本もおおいに盛り上がった。

 「何と言っても彼は“持ってます”から。“やっぱ持っとる、村上は”と思いましたね。打つべくして打ったんじゃないですかね」

 そう言うのは村上の母校・九州学院の同窓会で広報を務める小手川勲さん(71)だ。金メダル獲得。母校の校門横には、さっそく村上を祝う畳2畳分の特大の看板が掲出された。「祝 村上宗隆選手 決勝ホームラン天晴!日本に、熊本に感動をありがとう!!」。掲出されたのは10日。「天晴(あっぱ)れ」な一発を称えている。

 小手川さんが「持っている」と思うのには理由がある。15年の夏の甲子園熊本大会。1回戦の東稜戦で1年生ながら4番で起用された村上は、初回の「夏初打席」でいきなり満塁本塁打を放った。地元関係者の脳裏に強烈に焼き付いた一発。今回の五輪決勝でのアーチも同様のインパクトがあった。

 小手川さんは村上の3年時、英語の授業を担当していた。「明るくてムードメーカーで、みんなを引っ張るタイプ。授業中に寝ていた記憶もないですね(笑い)。まじめに受けていました」。ある日、豪州から留学している女子生徒を授業の「ゲスト」に呼び、英語で思い思いに質問された。その時も「村上は積極的に話していました」。明るく、物怖じしない性格。プロ野球選手として大成する下地があった。

 次に地元・熊本が待つのは、リーグ優勝に加えて村上の本塁打王などのタイトル獲得だ。「そうなったらまたお祝いの看板を出しますよ。新人王の時も出しましたからね」と小手川さん。村上が打てば打つほど、チームの優勝にも近づく。ダブルの「金メダル」が待っているはずだ。(スポーツ部・鈴木 勝巳)

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2021年8月17日のニュース