ヤクルト・サイスニード 虎仕留めた!今季8戦目で来日初勝利

[ 2021年5月19日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト14ー3阪神 ( 2021年5月18日    甲子園 )

<神・ヤ>2回1死、サンズを空振り三振に抑えるサイスニード(撮影・坂田 高浩)
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 狩人が狙った虎を確実に仕留めた。ヤクルトの新外国人サイスニードが5回1/3を5安打3失点で来日初勝利。「最高にうれしいです。自分の計画通りの投球ができた。ツバメがしっかりとトラを退治できたと思います」。ハンティングが趣味の右腕が、チームに今季8戦目(過去6敗1分け)にして阪神戦初勝利をもたらした。

 1メートル93の長身から投げ下ろす投球で威嚇した。昨年までのメジャー2年間は中継ぎのみの登板だが「日本に来る前から準備をしてきた」と先発にも順応。最速152キロの直球で押し、2回には佐藤輝、サンズ、ロハスを3者連続で空振り三振。猛虎打線から計7三振を収穫する快投だ。

 オフは妻のハンナさんの故郷でもある米アラスカ州でひと冬を過ごし、熊やムース(ヘラジカ)を狩る。父がアーチェリー店を経営していたため、弓は得意。ボウガンや銃でも照準を合わせる。「今までで一番大きかったのは680キロのムース。基本的には全部食べる。ムース1頭で、家族1年分ぐらいの肉になる。ステーキにしたり、ジャーキーにしたり」と命に感謝して、食すのが流儀だ。

 アラスカは氷点下26度にも達する寒さ。声を潜め、5年前から伸ばすヒゲを凍らせながら、獲物を待つ。「ヒゲを生やしておくと暖かいんだ。カットはするけれど、そるのは面倒くさい。頭はそっているけどね」とユーモアもたっぷり。ヒゲを揺らして笑みを浮かべ「オツカレサマデス」と日本語で虎狩り完了を報告した。(青森 正宣)

 ◆サイスニード(本名=サイ・スニード)1992年10月1日生まれ、米ネバダ州出身の28歳。ダラス・バプティスト大から14年ドラフト3巡目でブルワーズ入団。15年オフにトレードでアストロズに移籍し、19年6月にメジャーデビュー。通算26試合で0勝4敗、防御率5・59。1メートル93、97キロ。右投げ右打ち。

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2021年5月19日のニュース