昌平のスラッガー・吉野創士が逆方向へ47号 横浜のエース・金井慎之介へのライバル心燃やす

[ 2021年4月25日 23:49 ]

春季高校野球埼玉県大会2回戦   昌平7―5狭山清陵 ( 2021年4月25日    大宮公園 )

ドラフト候補に挙がる吉野(右)と黒坂監督
Photo By スポニチ

 三拍子そろった外野手としてドラフト候補に挙がる昌平・吉野創士(3年)が春季埼玉県大会2回戦の狭山清陵戦に「3番・中堅」で出場。1メートル86の体躯を持つ右の長距離砲は初回に右越えに先制2ランを放つなど2安打2打点でチームを勝利に導いた。逆方向への高校通算47号は外角高めのボール球に反応したもので「腕も長いので外のボール球も届く。右手の押しでうまく持っていけた」と胸を張った。

 中学時代は硬式の東京城南ボーイズで横浜の最速148キロ左腕・金井慎之介(3年)とともにプレー。金井はエースで3番打者、吉野は7番打者だったこともあり「自分よりも何倍も凄かった」というが、両者とも高校でドラフト候補に成長した。今月上旬には練習試合で対戦も2打数無安打で「大会では絶対に打ちたい」。神奈川と埼玉の両校が、この春に激突するには関東大会に出場する必要があり、出場条件となる埼玉2強入りに向け、闘志を燃やしている。

 昌平では1年春からレギュラーを張り、コロナ禍による休止期間や練習試合の自粛期間がありながら脅威の47本塁打。昨秋から身長が3センチ伸びたこともあり、黒坂洋介監督は「体はできあがっていない。経験を積めばもっと伸びる」と将来性に期待をかける。

 黒坂監督は現役時代、当時の野村克也監督の下、シダックスでプレー。同じ外野手だった指揮官の打撃指導に吉野は「大きく円を描いてスイングするところが監督さんと似ている。調子が上がらないときは聞きに行く。すごく参考になります」と目を輝かせる。

 甲子園未経験で全国的な知名度は低いが、下級生時からスカウトの間では名が知れた存在。昨年は同県の花咲徳栄・井上朋也がソフトバンクから1位指名を受けた。長距離砲かつ足と肩もある吉野がどこまで評価を上げるか、注目したい。(柳内 遼平)

 ◇吉野 創士(よしの・そうし)2003年(平15)10月27日生まれ、千葉県浦安市出身の17歳。幼稚園年長で野球を始める。東野小では舞浜フェニックスでプレー。富岡中では硬式の東京城南ボーイズに所属し、3年夏は全国ベスト8。50メートル6秒3、遠投105メートル。憧れの選手は楽天・浅村。1メートル86、79キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2021年4月25日のニュース