【スポニチ評論家座談会~大阪編(2)】巨人より阪神!? 優勝予想に指名集まる理由

[ 2021年3月23日 08:01 ]

<オープン戦 オ・神> 勝利のタッチをかわす矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 ――今年のセ・リーグの展望は。

 鈴木啓示 巨人と阪神の評判が高い。

 大野豊 OBとして期待も込めて優勝予想は広島です。巨人、そして今年は阪神に勢いを感じますが、投手陣しだいで広島も上位を争えます。

 広澤克実 今年は阪神と巨人を比較したときに投手陣に差がある。巨人は菅野に次ぐ先発投手が…。だから今年はいつもより自信をもって阪神です。

 野村謙二郎 投手陣、特に救援陣が整うと見て優勝予想は広島です。阪神は確かにいい雰囲気に見える。佐藤輝という新人が加わり、昨年から走塁にも力を入れていて今年あたりに結果として表れれば、かなりの戦力だ。

 片岡篤史 巨人と阪神の2チームが抜けていると見ているのですが、昨年の直接対決で圧倒した巨人を最上位にしました。タイガースが勝ち越せるなら、もちろん優勝できると思っている。

 亀山つとむ 阪神予想なのですが今年が一番自信がありますね。キャンプから見てきて、いい意味でも悪い意味でもチームが若くなって、のびのびとやれている。佐藤輝だけでなくドラフト2位の伊藤将、6位の中野も8位の石井大も1軍戦力に入ってきそう。

 赤星憲広 私も阪神を一番上にしているのですが、投手力は今年も一番いいですし、打線も「1番近本」と「4番大山」という軸が決まっているのが大きい。そこに佐藤輝という楽しみもありますよね。

 新井貴浩 ぼくは広島、巨人、阪神で優勝争いをすると予想しています。戦力が昨年よりも上がったのは阪神ですが、キャンプで巨人・原監督と話をさせていただいたとき、選手個々の力を上げて、みずからの采配で何とかしてみせるという自信を感じ取りました。

 関本賢太郎 私も阪神なのですが、藤浪は責任感が強いので開幕投手に指名されてやってくれるはず。それ以上に2カード目の広島戦に西勇を回したプラス効果も大きい。その後も巨人、広島、巨人と続く日程で西勇は昨年広島に4勝0敗、巨人に3勝1敗と相性が良く、開幕ダッシュを決められる可能性があります。巨人は意識しないといけない相手。そこにエースを持って行けたのですから。

 ――広島は、あまり前評判はよくない。

 野村 昨年は後ろのピッチャーがそろわなかった。今年はドラフト1位の栗林がストッパーを務める可能性が高いのだけど、彼がハマるかどうかにかかっている。

 大野 いいボールは投げている。150キロ台のストレートに角度は出てきたし、あとはフォークボールが通用するか。3連覇した時のリリーフ陣がいないので、新人たちに頼らざるをえないのはよくない。打線はどうなの?

 新井 新外国人のクロンは日本の野球をリスペクトもするし、ノートにチェック要項を書き込むなど真面目らしい。チームメートからもやりそうだという声を聞いています。オープン戦を見る限りは評価しづらいですが、スタートで結果が出なくても勤勉なので徐々にアジャストしていくのではと思う。誠也の後ろをクロンが務めてほしい。

 ――巨人がセを2連覇しているが、2年連続で日本シリーズでソフトバンクに4連敗。

 広澤 メンタルはズタズタのはず。日本シリーズで負けたらセの優勝の喜びが消えてしまうくらい悔しいときもあるのだけど、4連敗、しかも2年連続ですからね…。でも、その巨人に敗れ去っている他の5球団は、もっとね。巨人と阪神の前評判が高いけど、この2球団を蹴落とすとしたら、DeNAが面白い。バンバン、ホームランを打って…。勢いづけば、本当に怖い。

 ※座談会(3)に続く。

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