日本ハム・上沢“ハマスタの悪夢”払しょく6回零封 開幕へ万全アピール

[ 2021年3月11日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム8ー3DeNA ( 2021年3月10日    横浜 )

<D・日>6回無失点と好投した先発・上沢(撮影・西川 祐介)
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 3・26開幕へ“ハマの悪夢”も払しょくした。今季の開幕投手の日本ハム・上沢直之投手(27)が10日、DeNAとのオープン戦(横浜)に先発。今季から解禁した右打者へのチェンジアップを試投するなど、走者を出しながらも6回を6安打2四球で無失点に抑えた。2年前のDeNA戦で打球を受けて左膝蓋骨骨折の重傷を負った因縁の横浜スタジアムで好投。開幕へ向けて視界は良好だ。

 ドキッとした。ワンバウンドで襲ってくる強烈な打球。でも、上沢の体は自然に反応していた。きっちりとグラブに収めて、投ゴロで1アウト。順調な仕上がりぶりを物語る1シーンだった。

 「ちょっと打球が速くて怖かったけど、条件反射で(グラブが)出るもんですね。ホッとしました」。6回だった。先頭の4番・細川の強い投ゴロ。栗山監督ですら「凄くドキッとした」という打球だったが、上沢は笑って振り返ることができた。開幕へ向けて、もう不安要素がないことの証明だろう。

 横浜スタジアムのマウンド。19年6月18日のDeNA戦で、ソトの強烈な打球を受けて左膝蓋骨骨折の重傷を負い、リハビリに1年間を費やした。それ以来となる因縁のマウンド。「久しぶりだなという感じで、試合前は思い出したけど、マウンドでは意外と思い出さなかった」。意識の奥底にあったその“悪夢”を、強烈な投ゴロをさばき、6回無失点に抑えたことできれいにぬぐいさった。

 マウンドでは、今季から解禁した右打者へのチェンジアップも多く試した。4回1死満塁では田中俊、山本を直球で連続三振。「やりたいことをやりながらゼロに抑えられ、狙って直球で三振も獲れた」。上沢はそう手応えを口にした。投球数は100球。栗山監督も「試合前に“100球ね”と言ったらピッタリ100球で終わるなんて凄い。偶然じゃない、狙ってたと思うよ」と舌を巻く。

 6安打2四球で無失点。これでキャンプから実戦4試合、17回連続無失点だ。調整登板はあと1試合。上沢は3・26開幕へ万全の体勢を整えていく。(秋村 誠人)

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2021年3月11日のニュース