【新春対談 新井氏―広島・誠也(1)】野手キャプテンの誓い「カープをもう一度強いチームにしたい」

[ 2021年1月1日 10:30 ]

<広島正月用対談>新井貴浩氏(左)と対談し、今季のキャッチフレーズ「バリバリバリ」のロゴを自らのこぶしで突き破る鈴木誠(撮影・北條 貴史)
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 2021年。広島・鈴木誠也外野手(26)は新たな高みへ挑む。2年ぶりに実現した本紙評論家・新井貴浩氏(43)との新春対談。野手キャプテンを務める主砲は、新井氏の軽妙トークに爆笑しつつ(1)強いカープ復活を誓う今季への意気込み(2)5年連続3割25発でも苦渋を味わった昨季(3)堂林との秘話(4)オフに取り組んだ極秘トレーニングの手応え…など、余すところなく語った。(構成・江尾 卓也)

 新井 誠也、明けましておめでとう。

 誠也 明けましておめでとうございます。

 新井 昨季は球団初の5年連続3割25本塁打。神宮(3打数3安打で3割に乗せた11月10日、ヤクルト戦)は見事だったよな。

 誠也 あれは、たまたまです(苦笑)。

 新井 なかなかできないよ。若い頃(2006年10月16日)に最終戦の最終打席で三振して打率・299で終わったことがある。中日戦で投手は中里(篤史)。分かる?

 誠也 分かります。僕、この前、その打席の映像を見ました。

 新井 エッ見たの?

 誠也 中里さんの映像がYouTubeで出てきて、“すごい球だ”と思って見ていたら、新井さんが高めの球をビヤーッて(笑)。

 新井 最後は高めのクソボールを空振りして、それで・299。よろしく!(大笑)。

 誠也 (笑)。僕の3打席目は星でした。対戦成績が悪く、これはヤバいと思っていて。139キロの初球ど真ん中を見逃したら、奥川クンの148キロよりも速く見える。追い込まれ、何とか当てようとバットを振ったら一塁線を抜けてくれて。

 新井 何か変な打ち方だった。アウトハイのボール球でしょ?

 誠也 来た!真っすぐだ!と思って必死に当てたら、たまたま(笑)。

 新井 そこが誠也との差だね。昨季は若い選手が出てき始めた。

 誠也 いいことだと思いますね。3連覇の時はメンバーがほぼ固まっていて、若手がシーズン中に出る機会はあまり無かった。今のチーム状況だから可能だろうし、チャンスが増えると思うので。

 新井 大盛に宇草、羽月、林かな。出てきた若手はみんな、ハングリーで真面目そう。

 誠也 みんな一生懸命だし、ガッツがありますよ。彼らを見ていると懐かしく、刺激を受けます。慣れを感じる部分があるので。

 新井 そうなると押し出されるよね。あの人、野間さん(笑)。

 誠也 (笑)。

 新井 でも、何か持っている。いいプレーしたり、ヒットを打ったら盛り上がるし。頑張ってほしいけどね。

 誠也 同感です。

 新井 今年から野手のキャプテンだな。

 誠也 はい。チームのことや若い選手たちにもっと目を配らないといけない立場になったので、自分の意見をしっかり伝えられれば…と思いますね。

 新井 そうだな。

 誠也 まずはV奪回を目指して頑張らないと。(田中)広輔さんが(国内FA権を行使せず)残ってくれてメンバーがそろっていますし、今年も若手がどんどん入ってくると思うので、いろいろな話を伝え、聞きながら、少しでもやりやすい環境をつくってあげられたら。そうすれば、やってくれると思うので。

 新井 個人的には?

 誠也 そこは毎年同じです。チームが勝つためにできることをやる。そうすれば、成績面でもいいところまではいけると思いますし、何かタイトルがおまけで付いてきたら、ありがたいな…と。

 新井 うん。

 誠也 カープをもう一度強いチームにしたいですね。自分たちが強かった時を知っているので、もう一度。(1月2日に続く)

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2021年1月1日のニュース