亀山つとむ氏が虎へ提言 打線は「1番・近本」から「4番・大山」まで固定を 守備力強化も重要課題

[ 2020年12月31日 06:00 ]

亀山氏が、固定を提言する阪神打線。「1番近本」「2番糸原」「3番サンズ」「4番大山」の並びが、現時点では最適か

 本紙評論家の亀山つとむ氏(51)が、阪神の2020年シーズンを総括した。「1番・近本」「4番・大山」を確立した打線を評価し、来季はさらに上位打線の固定を提言。2年連続リーグ最多失策の守備面は三遊間の改善を認めつつ、改めて「センターライン+一塁」の強化を課題に掲げた。

 20年は「1番近本」「4番大山」が確立されました。開幕戦では近本が2番、大山は出場無しでしたが、そこから自らの力で居場所を勝ち取りました。

 ただ、それ以外は流動的でした。理想を言えば、4番までは固めたい。たとえば3連覇中の広島も、1~3番はタナキクマルで、4番は当初、新井やルナの併用だったものの途中から鈴木誠が定着。阪神も4番まで固められれば今季リーグ5位のチーム打率・246、同4位の494得点の改善につながります。

 現時点で私が青写真を描くなら1番から近本、糸原、サンズ、大山の並びでしょうか。そして5番にロハス・ジュニア。両打ちで一発のある強打者が後ろに控えていれば大山も勝負してもらえる確率が上がるはずです。6番以降は梅野、遊撃手、糸井、佐藤輝、陽川、高山、中谷ら候補が多く、状態がいい選手を流動的に使っていけばいいでしょう。

 リーグ最多85失策の守備の話題も避けては通れません。昨季15失策の木浪が8、同20の大山が6と三遊間には改善が見られました。ただ広大な甲子園が本拠地の阪神は、特にセンターラインの選手に守備力がマスト。全ポジションがいいに越したことはないですが、そこだけは崩してほしくありません。

 チーム自責点393に対して失点は同460。67点差はリーグワーストでした。阪神は投手力が強みだけに、最低でもシーズン前半、チームが勢いに乗るまでは、打てなくても守れる選手を重視してほしいと思います。軽視されがちな一塁も課題。ほぼすべての内野のプレーに絡みますし、今季はボーア(8)、マルテ(7)で計15失策。これではリズムに乗れません。

 最後に提案したいのは野手の「勝利の方程式」案です。外国人野手は6回までで、リードしていたら7回から野手も守備固めに代える戦略です。植田、江越、小幡ら走れて守れる選手も多いので、面白いのではないかと思います。原口ら代打の切り札も含め、「専門職の集まり」になることを期待します。

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