広島・遠藤、梶谷封じで「巨人キラー」襲名狙う 今季リーグ覇者から完投で2勝

[ 2020年12月29日 05:30 ]

20年7月26日のDeNA戦で2回に梶谷(奥)に3ランを浴びた遠藤は来季「梶谷封じ」で巨人キラーの襲名を目指す
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 広島・遠藤淳志投手(21)が「梶谷封じ」で真の巨人キラー襲名に名乗りを上げた。今季被弾するなど苦手とした梶谷隆幸外野手(32)が巨人へFA移籍。完投で2勝を挙げたリーグ覇者に対し、来季も強気で勝負する覚悟を示した。

 先発陣の一角として完走した高卒3年目。同一リーグの打者と一通り対戦した遠藤が、最も怖さを感じたのが梶谷だという。

 「打たれたところは甘いんですけど、厳しいところも全部強振してくる。空振りしない打者だな…と思いました」

 4打席で1安打1与四球。7月26日のDeNA戦(横浜)で許した唯一の安打は、右中間席最上段にまで運ばれる3ランだった。3月11日のオープン戦(横浜)でも左翼席にソロを被弾しており、限られた対戦の中で強烈な印象を残された。

 梶谷は国内フリーエージェント権を行使してDeNAから巨人に移籍。球団別最多の2勝を挙げた相手に最も不都合と言える打者が加わることになる。

 「(巨人に)いいイメージはありますけど、そこに梶谷さんが入るので、もっと強くなると思う。そこを気持ちから負けないように、向かっていく気持ちだけは持ってどんどん攻めていければいいかなと思います」

 巨人戦は7度の先発で防御率3・57。8月2日の同戦(東京ドーム)では2失点に抑え、プロ初完投勝利を挙げた。最終登板だった11月4日も1失点で完投勝利。2勝2敗の戦績以上のものを得た。

 「(シーズン終盤は)自信持って投げれば完投できたり、結果がついてきた。不安な部分もあるけど、練習から少しずつ自信に変えられるようにやっていきたいと思います」

 開幕から先発ローテーションを守った疲労も癒え、すでに強めのキャッチボールへ調整を上げた。いまは股関節を意識した体重移動を体に覚え込ませている段階だ。「右足の股関節を左の股関節にぶつけて、細い軸で回るイメージ。キャッチボールの段階ですけど、制球も安定していい感覚で投げられている。一つのいいきっかけを見つけられたのかな…と思う」。真の“巨人キラー”襲名に向けた準備を着々と進めていた。(河合 洋介)

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2020年12月29日のニュース