中大の148キロ腕・水谷 敏腕記者目指す!競技引退、地元・島根の新聞社に内定

[ 2020年12月28日 05:30 ]

中大・水谷
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 東都大学野球リーグ各校4年生の進路が出そろった。中大投手陣の一角を担った148キロ右腕・水谷康希投手(22)は競技引退を決断。新聞記者を志し、地元・島根などを拠点とする新聞社、山陰中央新報社へ進む。コロナ下でも前を向き、新たな人生を切り開く。

 コロナ下の一年をプラスに捉えて、水谷は一歩を踏み出す。

 力強い投球を武器に名門の厚い投手陣の中で、1年秋にデビューし4勝をマーク。30季ぶりのリーグ制覇を果たした昨秋は、勝てば優勝が決まる大一番での先発に指名された。最速も148キロまで成長。社会人での競技続行を希望し、今春のリーグ戦へ準備していた。ところが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた。自粛期間明けに右肘を痛めてしまった。秋のベンチ入りは果たせず、社会人からのオファーも届かず。「中途半端にはやりたくない。区切りをつけて引退しようと思った」と決めた。

 就職活動の中で「小学校のころから新聞のスポーツ欄を見るのが好きでスクラップしたりしていた。新聞記者の仕事は高校のころから興味があった」と地元紙を受験。見事に内定を勝ち取った。配属はこれから決まるが「もし記者になれたら、経験を生かして野球の記事を書きたい。野球以外の取材もしてみたい」と目を輝かせる。

 「引退するのは寂しいが、やりたい職業に就ける。今年は野球ができず、大学にも行けずだったが、この一年があったから今があると思っている」。148キロを誇った右腕でペンを持つ日を目指して、水谷が新たな世界に挑む。(松井 いつき)

 ◆水谷 康希(みずたに・こうき)1998年(平10)6月1日生まれ、島根県浜田市出身の22歳。小4から野球を始める。浜田三中軟式野球部を経て、浜田高に進学。1年秋からベンチ入りし、エースとなった2年秋は中国大会出場。中大では1年秋にリーグ戦初登板。通算25試合4勝0敗、防御率3.15。1メートル76、75キロ。右投げ左打ち。

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