ソフトB・千賀 CS初戦先発「ポカしないように」 昨季初戦でソロ4発被弾の屈辱

[ 2020年11月14日 05:30 ]

キャッチボールする千賀(撮影・岡田 丈靖)
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 工藤監督は全体練習前、ソフトバンクナインに訓示した。

 「我々は挑戦者。(日本シリーズの)4連覇目指して次のステージに行かないといけない。強い気持ちを持って“全集中”で行ってくれ」。「全集中」は大ヒットアニメ「鬼滅の刃」の決めゼリフ。「使ってみたけど、(その場で)笑いは起きなかったです」と苦笑いで明かしたが、今季投手部門3冠のエースには、その思いがしっかり届いた。

 初戦を託された千賀は、ペイペイドーム内でランニングメニューや遠投など軽めの調整で最終調整。「僕個人(が勝つ)というよりチームが勝つというところがメイン」と抱負を語り「ポカしないように。去年、失敗している分、余計に集中して、しっかりしたい」と続けた。

 昨年の楽天とのCSファーストS第1戦。ソロ本塁打4本を浴び、プロ野球ワーストタイ記録のポストシーズン1試合4被弾という屈辱を味わった。これが昨年のポストシーズンでチーム唯一の黒星で、以降チームは10連勝。より集中力を高め、失投という「ポカ」を避けることが、勝利への最大の近道となる。

 リーグ戦最終登板から中9日。「間が空くのが難しい」と昨年と調整期間中の意識を変え「抜き過ぎないように、力を入れるところは入れる。心の面でも強弱を付けられた」と緊張感をキープした。工藤監督からは「できれば最後まで行ってほしい」と完投を期待された右腕。4年連続日本一に向け、昨年の憂さを晴らす快投でチームを勢いづける。(井上 満夫)

 ▽千賀の昨年のファーストS初戦(VS楽天、19年10月5日) 初回2死から浅村に先制のソロ本塁打を被弾。味方が逆転した直後の3回にオコエ、5回には再び浅村にソロを浴び、3―3の7回には茂木に決勝ソロを左中間に運ばれた。7回7安打4失点で則本昂との投げ合いに敗れ、「3点取ってくれて、それを吐き出してしまった。それが全て」とうなだれた。

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