阪神・久保田2軍投手コーチ 第2の“JFK”育てる「気持ちを強く持たないと力出ない」

[ 2020年11月14日 05:30 ]

就任会見で抱負を語る久保田智之2軍投手コーチ
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 阪神の2軍コーチ就任が決まった久保田智之投手コーチ(39)、田中秀太内野守備走塁コーチ(43)が13日、兵庫県西宮市内の球団施設で会見に臨んだ。ともにコーチに就くのは初めて。現役時代は「JFKコンビ」の「K」として最強方程式の一角を担った久保田コーチは「ネクスト・JFK」育成への意欲を燃やした。

 求められる“使命”は自覚している。黒いスーツ姿に身を包み、やや緊張した面持ちで会見に臨んだ久保田2軍投手コーチは、未来の「JFK」育成への意欲を言葉にした。

 「能力的には十分な選手がたくさんいる。それをしっかり出してもらえれば、そういう選手が出てくると思うので期待しています」

 ジェフ・ウィリアムス(現駐米スカウト)とともに、最強の勝利の方程式トリオを組んだ藤川が現役を引退。入れ替わるように、同学年の久保田コーチが再びタテジマに袖を通すことになった。優勝した05年には守護神として胴上げ投手に。セットアッパーに転向した07年にはいまだにプロ野球記録として残る90試合登板とフル回転した。一方で09年以降はケガに苦しみ、藤川よりも6年早い14年に引退。その後は打撃投手やプロスカウトとしてチームを陰から支えてきた。会見に同席した谷本修球団本部長は「栄光と挫折の両方を経験した貴重な人材。非常にタイガース愛を持った人格者」と、技術面だけでなく人間性にも期待をかけた。

 藤川の引退のみならず、今季25セーブでタイトルを獲得したスアレスも日米の複数球団が興味を示しており、残留は微妙。現時点では来季の守護神は白紙となっている。リリーフ投手の心得について久保田コーチは「技術は練習あるのみだと思いますが、気持ちを強く持たないとパフォーマンスは出せない。そういうことを伝えたい」ときっぱり。「抑えなければいけないのは当たり前ですけど、短いイニングを全力でいって、それで打たれたのであれば仕方ないぐらいの気持ちでいきました」と自らの経験を踏まえて、相手に向かっていく気持ちの重要さを強調した。

 若手には望月や斎藤、小川、才木ら自身と同タイプの剛腕も多数いる。年内はプロスカウトの仕事を続け、年明けから「ネクスト・JFK」育成に着手する。 (山添 晴治)

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