磐城・市毛 絶妙なスライディングで同点の生還「魂がこもったノック 気持ちが高まった」

[ 2020年8月16日 06:49 ]

2020年甲子園高校野球交流試合   磐城3―4国士舘 ( 2020年8月15日    甲子園 )

<国士舘・磐城>6回2死一、二塁、磐城・草野の中前打で本塁に生還しガッツポーズする二塁走者の市毛(左から2人目)=撮影・河野 光希
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 磐城の“特別な夏”が終わった。21世紀枠でセンバツ切符をつかみ、甲子園交流試合に出場した磐城は、国士舘(東京)に3―4で逆転負け。それでも、木村保前監督(50)の魂のノックを受けた岩間涼星主将(3年)らが、部訓である「Play Hard」の精神を聖地で体現した。

 猛然と滑り込んだ。1点を追う6回だ。2死一、二塁から草野の中前打で二走・市毛雄大(3年)が本塁に突入し、相手捕手のタッチをかいくぐる絶妙なスライディングで同点のホームイン。「磐高は打力がないので、あの1本で還ってこないと連打はないと思った。(三塁)コーチは見ずに自分で行きました。(タイミングが)ギリギリだったのでどうかなあと思ったけど、得点になって安心した」と笑顔を見せた。

 「木村先生の魂がこもったノックを受けて気持ちが高まりました」。試合前のノックで体と緊張がほぐれ、自然と足が動いた。普段から走者二塁の場面で単打1本で一気に生還することを想定し、練習を重ねてきた。市毛は「成果が出て良かった」と胸を張った。

 「国士舘さんに良い試合ができた。でも、いつも良い試合で終わる。勝ち切れないところは後輩が変えてほしい」。1975年以来となる甲子園での勝利を後輩たちに託し、市毛は汗を拭った。

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2020年8月16日のニュース