若竜コンビ希望の光！中日・岡林　初安打！球団初、石川昂と高卒新人ダブル安打だ

セ・リーグ   中日4―4広島 （ 2020年7月30日    マツダ ）

7回中日無死、代打岡林が右前打を放つ。投手菊池保、捕手会沢
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　若い力で球団史を動かした。中日のドラフト5位・岡林は30日の広島戦で7回、代打で打席へ。2球空振りした低めのフォークを三度目の正直ですくい上げ、右前に弾ませた。プロ3打席目で待望の初安打だ。

　「追い込まれていたので、何とかバットに当てようと振りました。必死でした。無我夢中で打ちました」

　5回には同1位・石川昂も代打で右前打し、高卒新人野手2人が同じ試合で安打するのは2リーグ制以降、球団初。先に打った同期に負けじとHランプを灯し、2人で快挙を成し遂げた。

　幼少期から兄を追いかける野球人生だった。飛翔さん（20）は育成投手として昨季まで2年間、広島に在籍。兄と同じ菰野に進学したのも投手の育成に定評がある同校の戸田直光監督の下で投手としてプロを目指すためだった。高校入学後、すぐに142キロをマークするなど投手の素質は兄以上だった。

　ただ、高校通算21本塁打、50メートル5秒8の俊足もある。ドラフト指名直後は二刀流挑戦を視野に入れるほど悩んでいたが、頼ったのはやはり兄だった。「長くプロの世界でやるなら野手の方がいいと思う」。野手1本でプロの門を叩き、兄が立てなかったマツダでプロ初安打。「ずっと残るので、打てて良かった」。記念のボールは実家に送る。

　チームは2―4の2死満塁からビシエドの2点中前打で、今季2度目の引き分けに持ち込んだ。勝利に匹敵する引き分けを呼び込んだ若竜は、最下位に沈むチームの希望の光だ。（徳原　麗奈）