9点リードも降雨ノーゲーム 吹田・林監督は苦笑い「人生はそういうときもある」

[ 2020年7月31日 21:50 ]

令和2年大阪府高等学校野球大会 1回戦   吹田―槻の木 3回裏終了降雨ノーゲーム ( 2020年7月31日    豊中ローズ )

<槻の木・吹田>雨の降る中、ベンチで待機する吹田の選手達
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 コールドゲームも見えていた。だが10―1の3回裏終了時、吹田にとっては無情の雨が天から落ちてきた。まずは落雷のため、試合中断。22分後、激しい降雨のためノーゲームとなった。林恭平監督(27)は「仕方がない。人生はそういうときもあるんで…」と苦笑いだった。

 当初試合は、7月20日に予定されていたが、この日までズレ込んだ。林監督によると、19日の夕方に大阪府高野連から「運営上の理由」により順延の通知があり、2日後の21日には同校生徒が新型コロナウイルスに感染していたことが判明。22日から臨時休校となって部活動の停止が決まり、3度の休校期間延長の末、30日に学校が再開したためだった。

 休校期間中は自宅待機で自主練習。学校再開日には午後から練習するも、降雨により中断となった。「投手は1球も投げれなかった。その代わり、どうやってチームとして対応していくか1時間半ぐらいミーティングをした」と監督。限られた環境で、できる準備をしてきた。

 山田晃志朗主将(3年)は「個人的には辞退しても良いかなと思いました。他のチームに迷惑をかけるくらいなら…」と当初は複雑な心境だったことを吐露した。だが最後の夏にかける思いは強い。完全燃焼して終わりたい思いが上回った。ノーゲーム後、チームでミーティングを行い「(2人の)投手も見れたので、プラスの面で捉えたい」と翌日に設定された再戦に向けて意気込んだ。

 直近では18年に8強入りしたが、目標はそれを上回る4強。槻の木に勝てば、昨秋大阪大会覇者の大阪桐蔭と対戦することになる。野球ができる感謝を胸に一つずつ、上を目指す。

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2020年7月31日のニュース