プロ野球 7月開幕も…緊急事態宣言1カ月延長濃厚 目標125試合開催も削減の可能性 球宴は難しく

[ 2020年5月1日 05:30 ]

2018年3月30日、東京ドームの開幕セレモニー
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 5月中を断念したプロ野球の開幕は、6月末から7月初旬の期間へずれ込む可能性が高まった。政府は30日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する緊急事態宣言について、期限の5月6日から1カ月程度延長する方向で調整に入った。宣言期間中、12球団は全体練習を行わない方針のため開幕への調整遅れは必至。開幕が大幅にずれ込むことで、7月19、20日の球宴は中止の可能性が高まった。

 12球団は4月17日の代表者会議で交流戦中止と5月中の開幕を断念することを決めた。その後は6月19日が開幕日の最短候補に挙がっていたが、6月末から7月初旬へずれ込むことが濃厚となった。

 政府は緊急事態宣言を、期限の6日から1カ月程度延長する方向で調整に入った。12球団は宣言期間中の6日までは練習試合や全体練習を行わず、自主練習とすることで申し合わせている。宣言期間の延長は、開幕への調整遅れにつながる。

 宣言延長後の練習について、日本野球機構の井原敦事務局長は「延長した場合、6日までと同じような取り組み方になるとは思います。ただ政府専門家会議の見解、分析、評価も出る。どのように練習できるかは、またその時に(対策連絡会議の)専門家チームの意見を聞き考えていくと思う」と見解を述べた。開幕への調整は全体練習と実戦を含めて少なくても4週間前後は必要とみられる。6月中の開幕も困難で、目指す125試合開催も削減を迫られそうだ。

 開幕の大幅な遅れで7月19、20日の球宴の開催も難しくなってきた。交流戦が中止され貴重なセ・パの対戦の場だが、開幕から数週間で迎えては開催や選出の意義は薄れる。

 今年はペイペイドームとナゴヤドームで、移動試合2連戦とタイトな日程が組まれ、12球団の選手、関係者が動く「移動のリスク」も大きい。既に開幕した台湾、5日開幕予定の韓国でも、球宴の中止が決定している。

 次回の代表者会議は11日の予定だが、宣言延長次第で日程が見直される可能性はある。12球団は新たな開幕日は5月上旬に決めたいとしてきた。井原事務局長は「あれは6日までが宣言期間である認識での5月上旬。宣言が延長された場合どうするかは、その後の会議で議論される」と開幕日決定がずれ込むことに含みを持たせた。

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2020年5月1日のニュース