花咲徳栄“走れる主砲”井上主将 フォーム改造で巻き返す!関東・東京6枠目滑り込むか

[ 2020年1月23日 08:15 ]

ハレル~ヤ吉報とどけ(中)

重いバットを手にスイングする花咲徳栄の井上
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 夏の埼玉大会5連覇中で17年夏には全国制覇した強豪・花咲徳栄(埼玉)だが、センバツは今回の出場が決まれば4年ぶりとなる。

 センバツ出場の重要な参考資料となる昨秋関東大会。勝てば出場当確となる準々決勝・山梨学院戦に1―2で惜敗した。同じく8強の西武台、桐光学園、習志野、東京準優勝校の帝京との比較で関東・東京6枠目に滑り込むかが注目される。

 高校通算47発を誇り、12月から主将も務めるドラフト候補の井上は「選ばれるのを信じて冬のしんどい練習にも耐えてきた」。自身は決まれば3度目の甲子園だ。恵まれた体格の右の強打者で1年夏からレギュラーを獲得。しかし昨秋は不調にあえいだ。「新チーム始まってすぐは良かったが、始業式の時に左足首を捻挫して調子が狂った」。公式戦では2本塁打、打率・360の数字こそ残したが、大一番の山梨学院戦は無安打に沈んだ。この冬は岩井隆監督とマンツーマンで本格的なフォーム改造に着手。守備でも外野から三塁へ復帰した。昨夏甲子園で敗れた中森らを擁する明石商への雪辱もにらむ。「打てない球をなくしたい。明石商みたいなチームを倒さないと日本一になれない」と力を込める。

 好きな選手は広島ドラフト2位の法大・宇草。左打者でタイプも異なるが「足が速くて打率を残せるし広角に打てる。あんなふうになりたい」と目を輝かせる。井上も50メートル6秒1と足もあり、本塁打だけじゃない。心身ともに成長した主砲が率いる花咲徳栄が、静かに吉報を待つ。(松井 いつき)

 ◇花咲徳栄 1982年(昭57)創立の私立校。普通科のほか、食育実践科も設置する。野球部も同年に創部し甲子園出場は春4度、夏7度。OBにオリックス・若月、広島・高橋昂、中日・清水、西武・西川、日本ハム・野村ら。女子硬式野球やボクシングも全国レベル。所在地は埼玉県加須市花崎519。田中一夫校長。

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