日本ハム・田中瑛斗 3回零封侍斬り 栗山監督の前で来季ローテ入り猛アピール

[ 2019年10月26日 09:00 ]

<侍ジャパン宮崎合宿4日目 侍ジャパン・日本ハム>先発し、3回無失点に抑えた日本ハム・田中瑛斗
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 日本ハム2軍が25日、来月2日開幕の国際大会「プレミア12」に臨む侍ジャパンの練習試合の相手を務めた。先発した田中瑛斗投手(20)が、3回2安打無失点の好投。視察に訪れた栗山英樹監督(58)の前で球界を代表する打者たちに真っ向勝負を挑み、高卒3年目となる来季の先発ローテーション入りに向けてアピールに成功した。

 大分出身右腕の「侍斬り」に、宮崎のファンがどよめく。田中瑛はマウンドで胸を張った。自身にとって最後の回だった3回2死二塁。トリプルスリーを3度も達成している山田哲を、2打席連続で空振り三振に斬った。3回で55球を投じ、3四球を与えながら2安打無失点。右手に確かな手応えが残った。

 「気を抜けるバッターは一人もいなかったし、いい経験になった。無失点は出来過ぎだけど今年最後の実戦でいい締めくくりができて、オフのモチベーションになります」

 初回は先頭・秋山の痛烈なゴロの打球を左肩付近に受けた(記録は投手強襲安打)。軽症で続投を志願すると、続く菊池涼にも左前打を許し無死一、二塁とされた。リズムをつかんだのは3番・山田哲から奪った空振り三振。フォークで仕留めた。1死満塁とされたが、吉田正を遊ゴロ併殺に抑えてピンチ脱出。2、3回は安打を許さなかった。最速148キロ。今季途中から本格的に練習を始めたフォークの切れも上々だった。

 細身ながら身体能力が高い、将来のエース候補。2年目の今季は2軍で主に先発を任されて18試合で0勝11敗、防御率5・85ながらトレーニングの効果もあり、直球の球威は日を追うごとに増した。今季最終戦、田中賢の引退試合だった9月27日のオリックス戦で念願の1軍デビュー。中継ぎでの2回2失点で黒星が付いたが、札幌ドームのファンの前で物おじすることなく相手に立ち向かった。

 今月下旬からはアリゾナでの秋季キャンプに臨む。「しっかり練習して(メジャー式の)トレーニングのメニューも取り入れたいです」。来季、一気にブレークする可能性も十分だ。 (山田 忠範)

 ◆田中 瑛斗(たなか・えいと)1999年(平11)7月13日生まれ、大分県出身の20歳。柳ケ浦では甲子園未出場。17年ドラフト3位で日本ハム入りし、1年目は2軍で10試合に登板して0勝0敗、防御率1.64。最速152キロ。持ち球はカーブ、スライダー、カットボー、チェンジアップ、フォーク。1メートル84、77キロ。右投げ左打ち。

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2019年10月26日のニュース