王者・広島にニューヒーロー誕生 20歳山口、強力援護の打線に感謝「カープに来て良かった」

[ 2019年5月30日 21:53 ]

セ・リーグ   広島13―0ヤクルト ( 2019年5月30日    神宮 )

<ヤ・広>7回を1安打無失点の好投を見せた山口(右)をベンチでねぎらう緒方監督(撮影・村上 大輔)
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 プロ初先発で7回2死までノーヒット投球。7回1安打無失点快投で文句なしの初勝利を挙げた広島・山口翔投手(20)は敵地でのヒーローインタビューに終始笑みが絶えなかった。

 祝福の声に満面笑みで「ありがとうございます!」と元気よく応じた山口は「全力でやった結果が勝ちに結びついたので、本当にとてもうれしいです」と第一声。「意識したら崩れるかなと思ったんで絶対に意識しないように心がけて頑張りました」と7回2死まで続いたノーヒット投球を振り返った。

 試合前には元エースの佐々岡投手コーチから「1人1人を集中して全力で投げて来い」と声をかけられ送り出されたそうで「その通りに全力でいった結果がこうなったので、また次もこうやって頑張りたいです」と若鯉らしい初々しさをにじませた。

 熊本工から2017年ドラフト2位で入団したプロ2年目。5月7日の中日戦(ナゴヤD)でデビューしてから3試合にいずれもリリーフ登板し、計4回を無失点。4度目の登板で初めて巡ってきた先発も7回無失点とこれで11回連続無失点だ。

 初回から140キロ台後半の速球とスライダーを駆使して快調に飛ばした。「まっすぐが自分の武器なので、そのまっすぐを見せることができたので本当に良かったです」。握りしめたウイニングボールは「もちろん自分を生んでくれたお母さんとお父さんにあげたいです」とし、どんな言葉をかけながら渡すか問われると「生んでくれてありがとう。俺やったよ!って言います」と最高のスマイルを浮かべた。

 山口の快投もあり、チームは球団新記録となる月間19勝目を挙げた。ともに今季最多の16安打13得点という打線の援護に「野手の皆さんがたくさん打ってくれたので自分は本当に投げやすかったのでカープに来て良かったなと思いました」と山口。

 故郷・熊本の人たちへメッセージを、と促されると「うわ~」と声を挙げた後で「とりあえず、やったよ!って皆に言って、また次も頑張るよみたいな感じで…。頑張ります!」と最後まで初々しさ全開のニューヒーローだった。

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2019年5月30日のニュース