ソフトB 単独首位、高橋礼が開幕3連勝、大胆&丁寧にゴロの山

[ 2019年4月15日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク6―1楽天 ( 2019年4月14日    楽天生命パーク )

<楽・ソ>5回無死、藤田に力投する高橋礼(撮影・西海健太郎)
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 楽天打線は左打者を6人並べてきたが、ソフトバンク・高橋礼は右下手からテンポ良く投げ込んだ。自己最長タイとなる7回を、114球で2安打1失点。最後は辰己に粘られたが、134キロの直球で空振り三振に仕留めた。

 「感覚的に良くはなかった。同じ直球でもフォームを変えたり、テンポや間を変えて、相手に自分のスイングをさせないように投げた」

 開幕からプロ初勝利を含め3連勝。12球団で唯一の3勝目を手に入れた。わずか3奪三振だが、大胆&丁寧な投球でゴロの山を築いた。6点リードの6回無死一、三塁では島内の二ゴロの間に1点を返されたが、ウィーラーを三ゴロ、銀次を空振り三振。決め球はすべて直球だった。この日の最速は139キロ。最も遅いカーブは96キロで緩急の差は実に43キロ。工藤監督も「いいリズムで7回を投げてくれた」とうなずいた。

 オフは専大松戸の先輩である日本ハム・上沢の自主トレに参加。フォームにこだわりすぎないことを学んだ。「腕の位置が高くても低くても、変化球が上がっても下がっても、その日良いと思った位置で投げよう」。通算284勝を誇る伝説のサブマリン・山田久志氏からは電話で「直球で抑えられているうちは変化球はいらない」と金言ももらった。楽天生命パーク宮城のマウンドは本拠地よりも低くて軟らかいが、気にせず腕を振った。

 1年目の昨季は中継ぎも経験。「負担を減らしたい。1アウトでも多く取るのが先発の責任。今日の点差なら8回まで行かないといけない」と先発としての使命感も口にする。

 楽天との首位攻防を2勝1敗とし、チームは単独首位に浮上。「千賀さん、ミランダと左右の本格派が並んだあとなので投げやすい」。3戦3勝で防御率0・90。日本一軍団の中でも安定感は随一だ。(後藤 実穂)

 ◆高橋 礼(たかはし・れい)1995年(平7)11月2日生まれ、千葉県出身の23歳。中学時代は流山ボーイズに所属し、3年から下手投げ。専大松戸から専大に進み、1部昇格した2年春には52季ぶりの優勝に貢献。同年夏にユニバーシアード日本代表で金メダル。17年ドラフト2位でソフトバンク入団。昨年11月の日米野球で侍ジャパン入り。1メートル88、84キロ。右投げ右打ち。

 ≪山田久志が最多284勝≫下手投げ投手で最も勝利を挙げているのが阪急のエースとして活躍した山田久志。2年目から17年連続2桁勝利をマークするなど通算284勝。MVPにも3度選ばれた。ソフトバンクの前身球団である南海の杉浦忠は187勝。59年にはシーズン38勝をマークした。最近では渡辺俊介(ロ)や牧田和久(前西武)、山中浩史(ヤ)らが活躍している。

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